『酒のほそ道』 1 , 2 (ニチブンコミックス)読了

秋の夜長は読書とブログ

酒のほそ道 1 (ニチブンコミックス)

酒のほそ道 1 (ニチブンコミックス)

酒のほそ道 2

酒のほそ道 2

たぶん上のは、紙版とキンドル版ごっちゃになってると思います。

いい加減コンビニアンソロジー揃えるばかりではイカンと思い、
一巻から読むことにしました。ブッコフにはないんですよね、残念なことに。
一巻27刷二巻22刷なのに、なぜブッコフの百円均一に出回らないのかしら。

買ってみて改めて、コンビニアンソロジーも結構初期の巻から選ってるんだな、
と分かりました。というか単行本自体、いつ二重まぶたから一重になったのかとか、
雑誌掲載順に収録してないんじゃないかみたいな感じでよく分かりません。
雑誌初出は、細かく記載する講談社のコミックスなどならよく分かるんですが。
あと、少女漫画は少年青年よりそこをきっちり書く気がする。

アンソロジーに載らない話は、あまり季節感のない話、ということが解りました。
あと、設定の整合性の取れない話も載らないだろうと思いましたが、
①②ではそれは、叔父さんだか伯父さんに孫がたくさんいるシーンくらいかな。
夫婦ふたりきりで寂しいから宗達がよく遊びに来る、みたいな関係と思ってました。
まあ、この一巻12話以降小父さん夫妻は息子や孫と別居したのかもしれませんが。

第一話時点で、宗達の年齢が29歳であることが分かりました。
一応、だんだん職場に後輩が入ったり、後輩が先に結婚したりするので、
登場人物が年を取るマンガであることは分かりますので、
かすみという人がいかに長年ひとりでさびしい思いをさせられてるか分かります。
①②では、まだ女子大生の人は出てきません。悪友ふたりは出てきます。
自営業のほうは、最初の登場シーンがコンビニ本にも収録されているのに、
今までそれと気づきませんでした。月影ケンが描いたエロ版酒のほそ道は、
宗達29歳という設定なら、うなづける造形と思いました。

エッセイもコンビニ本で使いまわしてる気もしますが、
それ以外にもたくさんエッセー入れてるとは知りませんでした。
ブログのなかった時代ならではですね。
宗達が、とてもまんがに出来ないようなダメな店に行くシリーズが面白かった。
ダメな店、ダメな客、ダメな連れ… 特にダメな連れ(払わない人)は、
出世したかつての知人を思い浮かべてしまいました。
ああいうあぎとさで上昇していったんだものな、あの人は。酒でも女でも。

作者も育児マンガ描いたりとかいろいろ苦労されてたみたいですが、
このマンガでも濃厚に滲み出る早稲田臭、そこに助けられた部分も大きいのかな、
と憶測してみたりします。漫研なのかズージャ研なのか知りませんが、
助け合いがあったのでは。なので、この初期の巻の特徴は早稲田臭です。
たぬきって、新宿三丁目にそんな名前の店あったような。おしまい。