『中国で尊敬される日本人たち 「井戸を掘った人」のことは忘れない』読了

秋の夜長は読書とブログ

中国で尊敬される日本人たち

中国で尊敬される日本人たち

まだ拘束解かれないんですかね。積ん読シリーズ
ニュース*1に驚いて、未読本の山から、
そういえばと掘り出してはみたものの、
途中でやはりうんざりして放置、
台風の日、図書館本を濡らしてはいけないので、
ふたたびこの本をカバンに入れ、読了してニュース検索したら、
全然進展ないじゃないですか。

右の人は内政干渉NGだし、反日支那人扱いだから動かない。
二重スパイ呼ばわりとかwww 帰ってこないほうがいいのかwww


左も動いてないのかしら。
文革中は赤旗北京支局も紅衛兵に襲撃されたとか、
だもんで日共と中共は仲悪いんだよだから天安門事件は批判してるよとか、
そういうのいつか聞いたことある気がしたんですが。
アムネスティくらいは何かしてるのかなあ。よく分からない。

中国が自国民を国内法に則って処罰して何が悪い、って、
川島芳子アウト李香蘭危機一髪みたいな話21世紀にしないでほしい。
石平日本国籍取るわけですよ。
莫邦富孔健じゃなく朱健榮。楊逸中国嫁日記、段文凝でなく朱健榮。

中国嫁日記 一

中国嫁日記 一

何度見てもインディアンのようなポカホンタス

<遠藤誉が斬る>朱建栄氏拘束の謎を解き明かす―「ネット言論」の落とし穴!
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=77383

遠藤誉だって、中国生まれ中国育ちだから、
ち、中国が生地主義併用なら中国人扱いで収容なんだからねっ、戦国サハロフ博士。

おん目の雫ぬぐはばや―鑑真和上新伝 (図説 中国文化百華)

おん目の雫ぬぐはばや―鑑真和上新伝 (図説 中国文化百華)

鑑真だってスパイ説があるんだから、人はみなスパイなんですよ。
人はみな、生まれながらに、何かのため何かをスパイしてる。
中国語でスパイは、間諜を中国語読みするだけ。胡蝶と間諜。

この本の話をします。
最初の田中角栄、次の日本人八路軍兵士(将軍)、その次の日本人医師までは、
どうでもいいです。ダミーかもしれません。本当にどうでもいい。
中国人が、中国の枠にはまった、矯正済みの日本人を評価しても、全然うれしくない。
中帰聯(中国帰国者連絡会)が日本のネットとかで叩かれてるの、
朱建榮先生も知ってるはずと思ってるんですけどね。

頁82
 かつて、周恩来は「小異を残して大同に就く(求同存異)」という名言を残し、かつての敵であっても味方についたら過去を問わず平等に扱うべきだと、部下たちに何度も話した。
 日本語にも「小異を捨てて大同に就く」という表現があるが、考えてみれば、それぞれの個人的立場、考え方に由来する「小異」を簡単に捨てることはありえない。

通化暴動や館陶事件について、ちゃんと説明文入れないのは、
個人の証言ばかりで、客観的な「歴史」として語れないからか。
野史としても。

頁132の稗田憲太郎という人は名前がいい。弟は礼二郎かな。

頁135
八路軍と一緒にいた米軍の兵士が日本人の稗田を見て驚いて「日本人はみんな悪いやつだ。なぜここに日本人がいるのだ」と聞いた。現地八路軍司令官劉仁は「アメリカ人にもいい人と悪い人がいるし、日本人も同じだ。ここに来ている人は全員いい人だ」と答えた。

親中アメリカ人は何かの代償として日本人を弾劾してくる気がする。
それが何の代償なのかはよく分かりませんが。

この本は、テツに関連した部分から突然面白くなります。
鉄バカは国境を越えた絆があるのをうすうす知っているので、
それで面白いのかもしれません。
満鉄の満人は改革開放後いちはやく日本のかつての同僚から招待され、
新幹線に乗った。
アメリカが絶対建設不可能と分析しながら、
ある日衛星写真を見て絶句したという成昆鉄道への日本人関与については書いてませんが、
長征分派が回教軍に襲われて全滅し、
のちにロケット打ち上げ基地なんかも建設される河西廻廊へ、
スターリン朝鮮人中央アジア移送もかくやのイキオイで満鉄関係日本人が
集団移住させられたり、
成都から重慶への鉄道敷設に日本人が駆り出されたりするシーンは実に面白いです。
三線建設には大いに日本人も貢献したわけですね。

頁224
 著者が日本に来ているこの二〇数年の間、「中国崩壊論」を口にする人にどれほど遭遇したか。しかしその断定的な予測は見事に外れて、中国は崩壊せず、かえってものすごい勢いで発展している。ところが、その予測を誤った人が自己批判したと聞いたためしはない。

当時の電通社長と江沢民の単独会見も笑いました。

頁288
 一九九六年九月、前述の江沢民主席と単独会見した際、江は「日本は今でも軍国主義の歴史と決別していない」といった旨の発言をした。成田はすぐ「そんなことはありません」「もしそんなことがあれば、我々経済人は絶対に許しませんよ」と反論した。直接、中国のトップに歴史問題で直言した日本大手企業のトップは、恐らくこの二〇、三〇年の間でそんなにいないだろう。

この本には、胡錦濤習近平と「井戸を掘った」日本人との交流も書かれてますが、
いちいち抜き書きしません。

まあなんというか、個人として超克することは、やはり難しいですね、政治では。
はやく解放されることを願ってやみません。
これ(1997年の映画)の32分くらいの食事とか、今でもあるのかなあ。