公式
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f440040/p727786.html
チラシ(を撮影した弊日記)
http://d.hatena.ne.jp/stantsiya_iriya/20140206/1391680867
非常に力のこもった講義で、二時間あっという間でした。
時間延長してほしいと切に望みました。(無理ですけど)
世界(環球)の人の移動の中で、漢人の移動を位置づけようとする素晴らしいコンセプトで、
それをあらかた整理しつくして、簡潔に順序よく説明されておりました。
これはすごい。
資料のパワポは三分の一ほどしか印刷されてなかったですが、
それ以外の部分で、例えば、世界の華僑の帰化率として、下記の数字が出されてました。
ポーランド:74.5% ノルウェー:68.5% オーストラリア:65.9%
トルコ:65.6% カナダ:63% 米国:47.3%
(日本は2012年で在日中国人人口約65万人で、
それとは別に1952〜2012年帰化者累計12万7000人とか。16.7%くらいでしょうか)
えてして私たち(日本人も在日中国人も)は、
近視眼的に二国間関係だけで物事を推し量ろうとしますが、
教養として、成層圏まで上昇してみて、
そこから他の大陸やそこの人々まで含めて鳥瞰して考察することは、
なんと大切なことなんだろうと、改めて考えます。
そこから舞い降りたドメスティックなトークでも手抜きはありませんでした。
在日華僑の国際結婚の増加には国籍法の変化が関係しているとか、
横浜中華街に特化したミクロなトークでは、
職住一体型から職住近接型、分離型に居住環境が変化しているとか、
媽祖廟は建設予定のマンションが観光と景観をブチ壊すので、
四百軒の加盟店が30年ローン月1万の負担で10億で買収して8億で建設したとか、
(落地生根で、今自分が拠って立つ基盤を守る)
ためになる話ばかりでした。
獅子舞で、本土、メインランドチャイナとの違いというか、
本土でも獅子舞は文革断絶からの復興、みたいな説明のとき使用した図版が、
甘粛省のものだったのが珍しく、検索したら同じ図版が見つかりました。
http://www.lzbs.com.cn/wbxb/2012-03/20/content_2286217.htm
ノックスの十戒を破った陳舜臣の推理小説に登場する、
中華鍋振り探偵陶展文の故郷が蘭州なので、それへのオマージュでしょうか。
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(大前提の定義をただヤブカラボーに質問する)、
まだセクトとかそういう時代から精神的に抜け切れてない人がいるんだな、
と思いました。
また、毎回中国関係の講座にいらっしゃいる方で、「支那」の是非について聞く人。
高島俊夫とさねとうけいしゅうで近現代史をざっと見るなり、
現在は登録制の有料サイトになってしまったようですが、
台湾の中研院や仏教研究所のサイトで全文検索して、
二十四史では宋史に一箇所しか現れない「支那」が、
漢訳仏典では頻繁にインド=中国とする思想との対照で記述されていること、
などなど、調べられたらいかがでしょうか、と思います。
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日本語から広東語に自在に行き来しながら話しているのを聞いて、
これが中華街の奥の深さなのかと、感じ入った想い出があります。
横浜中華街は圧倒的にカントニーズと言ったのは、
来日初期の邱永漢でした。
http://d.hatena.ne.jp/stantsiya_iriya/20130312/1363076003
私は、中華街から石川町の駅を経て、山手学校の向うの寿町では、
浴場などにハングルの併記はあっても中文の併記がないので、
寿町には中華系のドヤ住人はいないのだろうか、
いないとしたらそれは、中華民国時代からめんめんと続く華人の民間慈善団体と、
寿町の行政支援との違いで何か説明が出来るのだろうか、
と思い質問したのですが、推測ですがとの前置きで、
新大久保と池袋の違い、つまり、エスニックグループは棲み分ける、
というグローバルな法則で回答を頂き、やはりこういう分野は、
シンプルにどんどん切り分けないとダメなのだな、と思いました。
以上