- 作者: 川上健一
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『雨鱒の川』の文庫本解説で取り上げていたので、読みました。
単行本で読んだのですが、表紙が少女マンガみたいな絵で、
文庫本よりとっつきやすいと思いました。
装画:もりお勇となっていますが、検索しても、ジェンダーフリー絵本がヒットするくらいで、
誰だか分かりませんでした。誰なら。
舞台は鎌倉湘南高校という架空の高校であり、
所謂徳冨蘆花が喧伝した逗子葉山=湘南のその景色が全編横溢しており、
ベルマーレの、相模川西岸をも古来からの湘南として大切にする態度とはまた違うのですが、
Wikipedia 明治期の「湘南」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B9%98%E5%8D%97#.E6.98.8E.E6.B2.BB.E6.9C.9F.E3.81.AE.E3.80.8C.E6.B9.98.E5.8D.97.E3.80.8D
そんなことはどうでもいいのであって、
だって、鎌倉を舞台にした少女漫画というと、吉田秋生でしょ。
- 作者: 吉田秋生
- 出版社/メーカー: 小学館
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海街diary(うみまちダイアリー)5 群青 (flowers コミックス)
- 作者: 吉田秋生
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- 作者: 吉田秋生
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というだけで、いいもんだと思いますから。だからこの小説もいいことにします。
吉田秋生が鎌倉を舞台にしていて、作者も鎌倉を舞台にしているから、
湘南鎌倉でも、メーカーズシャツでも、不問です。
酒のみのエッセー読んでると、京都より鎌倉のほうがよく出てきて、
横須賀線にはグリーン車もあることだし、文化的にやはり肥沃なのだな、
といっつも思っています。
くげ沼の紡木たく(集英社)もいいけど、鎌倉の吉田秋生(小学館)はかぐがちがうだはんで。
頁63
「ハイレグじゃないのか」と老人はいった。「ららちゃんの脚はかっこいいから、てっきりジョイナーみたいにハイレグで走るものと思ってたわい」
さんまのギャグ、草津よいと〜こ〜、一度はおいで〜、ジョイナジョ〜イナ♪
を思い出します。
この小説はもともと、今はなきティーンズ雑誌の代名詞、週刊明星に、
昭和最後の一年から平成最初の一年くらい連載されたものだそうで、
その時のタイトルは、野球部4番でピッチャーのヒーローに寄った、
「チャイニーズ・ホームラン」だったそうです。
チャイニーズ・ホームランとはどういうホームランなのですか ...
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q139414848
Dr.スランプはアラレちゃんが主人公になってもタイトル変わりませんでしたが、
ティーンズ小説は分かりやすいタイトルのほうがいいですから、変えたんでしょう。
でも、鎌倉の高校が県大会決勝まで行くって、あるかなあ。
日藤や藤嶺藤沢が強かった頃のイメージなら、あるか。時代もあってる。
アマゾンのレビューだと、オチが泣ける泣けないでまっぷたつ、
泣けるの方がだんぜん多かったです。
私は、けっこう映画や小説で泣いちゃうほうなんですが、ネタばれは控えますが、
現実にこの小説と似たような状況が自分のまわりにあって、
自分は小説と違って何か突き抜けた才能も何もないのが分かっているので、
そういう場合泣かないということが分かりました。
これは私だけかもしれません。泣く人は泣くかも。