- 作者: ラズウェル細木
- 出版社/メーカー: 日本文芸社
- 発売日: 2005/12/19
- メディア: コミック
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このあとまだ現時点で十五冊も単行本が続いてるわけですが、
初版の部数が増えたんでしょうね。そうするとこんなペースなのか。
銀座の、雑居ビルや地下街の飲食街ついてレポートがありますが、
いまでもあるのか知りませんが、確かに私もむかし、東銀座かどっかで映画観た帰り、
迷い込んだことがあります。あれは不思議な空間だなあ、新宿のしょん横や、
日比谷、新橋よりも全然静かで落ち着いてて、終電さえ気にならなければ、
とてもいい感じ。(だったと思います)
韓国の、ソウルでなく釜山に特化したレポートもよかったです。
ひとつの国を旅する時、首都しか行かないのでは、やはり見えるものが限定される。
釜山が取り上げられて、キョムサンドが好きな人にとってもうれしいんじゃないかな。
それで考えると、日本に住んでる人はチョルラドかチェジュドがルーツの人が多いから、
そっちも取り上げたらそれはそれでうれしい人が多いんじゃいかと思います。
今回はいろいろ構成をひねってみたのか、同僚OLは、
主人公のうんちくに「「ウルサーイ」とキレる役とか、
好き嫌いで最後までダメな料理を拒否り続けて割り勘拒否する役、とか、
今までにない役割を振られています。
女子大生は一話、出てくるだけ。
飲み屋のおかみ目線で、
カウンターの向こうからの構図で一話押し切ってしまう実験的な話もあり、
マンネリ打破のため、努力や遊びを取り入れているのが分かります。
ロールキャベツの話の幻想おじさんとか、読んでてうなりますよね。
あそこに話をもってった時点で、あの話は、「勝った」
夏の暑い話も多かったので、それも含めて、ストイック求道的な雰囲気がありました。
あとがきは温水洋一。売れたあとですね。たぶん。
まえがき抜粋
酒が入ることもあって、常連は店とナアナアのカンケーになりやすいが、それをよしとするのは実は自分だけだったりするので自重が必要だ。
つまり、どんなに親しくなっても節度が大切ということ。世の中、急速に仲良くなって急速に壊れていく例はゴマンとある。
これって、酒とのつきあいかたにも言えるんじゃないかな。
どっぷりグズグズにつきあうと、体や精神を壊したりする。いい友だちだと思っていた酒からしっぺがえしをくらってしまうのは、酒に対して必要以上に何かを期待して頼りきってしまうからにちがいない。
それよりは、補足長くいい関係でいたほうがいい。だから、ほどほどのところで切り上げる、お店に対しても酒に対してもそれが肝要だ。
マンガと読者の関係においても同じ事が言える、と云いたかったのではないでしょうか。
以上
【後報】
私もそろそろ海を見に行こうと思います。(同日)