『諸星大二郎: 『暗黒神話』と古代史の旅』 (別冊太陽 太陽の地図帖 27)読了

太陽の地図帖 諸星大二郎 『暗黒神話』と (別冊太陽 太陽の地図帖 27)

太陽の地図帖 諸星大二郎 『暗黒神話』と (別冊太陽 太陽の地図帖 27)

地元の書店で見つからず、ひさびさに書店のハシゴを三軒くらいしました。
別冊太陽のとこで見つからなかったのですが、太陽の地図帖シリーズは、
別冊太陽そのものよりひとまわり小さいのですね。
別冊太陽に本体と地図シリーズのふたつあるという認識がそもそもなかった。

巻頭が中沢新一で、ちょっとどうなんだろうと思いました。
平凡社ならアラマタでいいじゃん、と思いました。羊羹食わせる発想がなかったのか。

頁4 抜群の古代史センス ―諸星大二郎という構造 中沢新一
そういう時代に諸星さんの『暗黒神話』に出会いました。そこには僕のものとよく似た史観が表現されていました。

全国のマニアたちが「いや、似てないから」
ニューアカごときが語ってんじゃねーよ」
とつぶやいているかどうかは、知りません。

頁5 同
 奇書の類からエリアーデや考古学・宗教学まで、様々なレベルの知識や情報を駆使して物語を描いてますが、諸星さんの漫画は少しも陳腐なところがありません。きっと趣味がいいんですね。有名人ばかり出てくる大きな物語ばかりくっつければ、大河歴史小説みたいなものになるだけで、それでは面白くない。大御所を持ってきてもずらしたところに配置する。そのやり方はどこか脚本家・宮藤官九郎的でもある。だから今でもとても新しい。

なんでクドカンに例えるのかさっぱり分からない以外は同感ですが、
荒巻とか志茂田とかそういう世の伝奇作家(半村良除く)は、
大きな物語ばかりくっつけてるとはっきり断言すればいいのに、と思いました。

装飾古墳は、現地を巡るといっても、外から見るだけにして、
中の装飾自体は熊本城の展示とか見るのがいいじゃないか、
と思いましたが、そこ以外にも古墳館があるんですね。

装飾古墳室 - 展覧会 / 熊本県立美術館
http://www.museum.pref.kumamoto.jp/event_cal/pub/detail.aspx?c_id=10&id=10&trk_kbn=5
熊本県立装飾古墳館熊本県山鹿市鹿央町
http://www.kofunkan.pref.kumamoto.jp/

あとはあれですかね。画楽で連載中の完全版、
竹内老人だか慈空阿闍梨だかが若いそうなんですが、
その辺も、既に書き終えてるのなら、小出しにしてもいいのに、
と思いました。販促のために。

あと、守屋行ったら、ハルピンラーメンにも行くといいと思います。
あと、尖石の館長の伝記は、たかしよいちのほうの『埋もれた日本』に入ってるはず。
近所の酒吞みの百姓が手伝いに来るシーンが、なんとも。