モーニングNo.41 2014.9.25プレミアム読み切り劇場REGALO44『たこ焼マンRETURNS』読了

今週のお題「書くこと」いつからモーニングは「週刊」がつかなくなったんでしょうか。
このマンガは頁234柱「つるの一声」に尽きると思います。

今をさかのぼること15年前、私が連載していたミスターマガジンという雑誌が突然の廃刊。当時、担当だったTさんと「また一緒に作品を作りましょう!」と涙ながらに固い握手を交わした。その後、Tさんはモーニング編集部の所属となったが、待てど暮せど彼から仕事の依頼はいっさいなかった。そして先日、白髪頭となった私のもとに、そのTさんから突然、原稿依頼の電話が!私は、しばらくの沈黙の後、思わず彼にこう叫んだ……。(以下略)

http://natalie.mu/media/comic/1409/0911/extra/news_thumb_takoyakiman.jpg*1作者が天上天下唯我独尊の後に始めたこのマンガが
不発に終わったのは、硬派路線から本来作者が好きな
ギャグ路線に戻したという点もさることながら、主人公が
松本人志が当時描いていたキャラと酷似してて、
その要素が大きいと思います。
裏で何があったか知らんけどもや、
裏を知らないで読むと、パクリちゃうん、笑えへんでコレ…
とまじめなヤンキーなら必ずそう思ったことでしょう。
作者自身も当時ヤンマガの目次ページで、
後悔したことは?
このマンガを手掛けたことです」と書いております。
記憶だけで今書いてますが、たぶん絶対そう言ってた。
確かめたければ内記か国会図書館へ。
とにかくひどいマンガで、たこ焼マンは着ぐるみでなく
なんかそういう生物で、渋谷でたこ焼き焼くと
女子高生が「チョモロハチョモロハ」と言って食べる。
http://big-3.jp/bigcomic/image/index/cover.jpgチョベリグチョベリバはテレビで知りましたが、
チョモロハってなんだろうと読んでて不思議でした。
作者は大阪人のほぼ全員が抱える東京への抗争意識DNAを
当然保持しており、だから東京の描写がおかしいのです。
ファンキーモンキーティーチャーなんか、
東京弁を喋るジャイアンツファンが喧嘩最強という、
非常に屈折したキャラ設定でした。
そういうモロモロは、Wikipediaのリンクにある作者インタビュー*2でも存分に伺えます。
編集者コンプもある。左の奈良の人とか、京都人みたいに、
東京なぞ気にせんで自由に生きればよいのに。
しかしそれだけ無理のある作品を、
今回よくもまあ無難かつ人情ものに仕上げたなあ、
とうれしくなりました。テキ屋が頻繁にキャバクラに通えるほど稼ぎがあるのか、
というそもそもの疑問だけスルー出来れば、後は楽しく読めます。
東の土田世紀が去ってもう描くことはなく、さびしいので、
西の守山鶴は長く描き続けてほしいです。
名前デビュー時の漢字に戻せばいいのに。http://big-3.jp/bigcomic/