- 作者: 東直己
- 出版社/メーカー: 寿郎社
- 発売日: 2001/04
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この北海道新聞木曜版『道新おふたいむ』連載エッセーについては、
光文社文庫版の下記をだいぶ前に読んでいて、
- 作者: 東直己
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2005/06/14
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- 作者: 東直己
- 出版社/メーカー: 光文社
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- 作者: 東直己
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ふと思い出して、この寿郎社版なら全部載ってるのかな、と思い借りました。
でも、北海道弁まる出しのタクシー運ちゃんが「おふたいむ読んでるべさ」と
話しかける話があったような気がしたのですが、今回の本にはなかったです。
いろいろ模造記憶があるのかも。
自然や戦場を撮る飲めないカメラマンの写真を収めていますが、
正直、こういう写真は何を見ても藤原新也の全東洋街道に見えます。
- 作者: 藤原新也
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1982/11
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- 作者: 藤原新也
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1983/01/20
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つまり二十年前のエッセーなので、
現在とはいろいろ違う思潮もあるかと思います。
頁073に、このメロディーで「もしもし亀よ」「浦島太郎」「金太郎」「タイガーマスク」
を次々歌う話があります。流石支那事変から大東亜戦争にかけて禁歌の厭戦歌、
ということを、今動画で聴いて再確認しました。
戦友 Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%A6%E5%8F%8B
頁100 下戸
本当の酒飲みは、酒が一滴も吞めない人が相手でも、楽しくひとりで酒が吞めるもんだよ
本当かな?
頁116 断酒
私の知人には吞んだくれが多い。その中のひとり、イトーさんが、突如一滴も吞めなくなった。彼は四十代半ばの男で、以前からちょっと体調が悪いな、とは言っていたのだが、とうとう動けなくなって、病院に行ったら糖尿病と肝硬変だ、と言われたらしい。今はきちんと薬を服用し、朝起きてから夜寝るまで、ずっとシラフでいるらしい。
で、こっちの気分としては、イトーさんはちゃんと生きていて、断酒したせいで体の調子は徐々に快調になっているらしいのだが、どうも「惜しい人を亡くした」という感じが強い。
だがまた一方で、「よし、イトーさんを誘ってガンガン吞むぞ!」という意欲がムクムクと湧いてくる。もちろん、体を壊して一滴も吞めなくなったイトーさんに酒を吞ませよう、という悪いことを考えているわけではない。彼には一滴も吞ませない。私はイトーさんが好きだし、彼の健康のことを気遣っているから。
だが、それとは別に、お互い、一人前の大人なんだから、「あなたはあなた。わたしはわたし」ときちんとけじめを付けて、「イトーさんはウーロン茶。私はアルコールを片っ端から浴びるほど」という節度あるお付き合いができるはずだと思う。それを実践してみたい。
無理です。リスクが大きすぎる。それに対して責任を負うのはアヅマさんではないのに。
絶対酔って「少しくらいならいいでしょう」になるし、本人も飲みたくなる。
つくづく、地獄への道は善意で舗装されてると思います。
頁142(作者が嫌いな)ラーメンの両手食いは東南アジアでは普通の食べ方ですが、
タイやインドネシアではイライラしないんだろうな、と思いました。
利き手に箸、そうでない手にレンゲ、を両方持って食べる食べ方です。
頁161 「大活躍」
その彼女の後ろに、「貸し売りお断り」の札がかかっている。例の「愛しい貴方に貸したいけれど、貸せば貴方が来なくなる」という文句が書いてある。
この文句、検索しても出て来ないです。
ネット時代に間に合わなかった定型文だったのですね。
頁296で、三十代半ばの独身サラリーマンが、不景気で出ないと思っていたボーナスが出て、
それが0.7ヵ月分、手取り二十万弱だったというエピソードを読んで、
それでも派遣全盛時代になると、慰労金の二万とか五万しか出ない時代になる、
で、零細の正社員になると、ボーナスなしとか。(古参社員はあるのに)
フィクションのサラリーマンは、
現実感のない、春闘の花形企業みたいな何ヵ月分もボーナスもらう人ばかりだけど、
現実って、小さなしあわせって、これくらいの額なのか(あるいはもう少し下)。
と思いました。でもこの話は額の少なさにヤケになって一晩で使い尽して後悔する話ですが。
頁338で紹介してる本は私も読みたいと思いました。
to the Bar
http://ittetsu-narita.com/tothebar.html
成田一徹 Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%90%E7%94%B0%E4%B8%80%E5%BE%B9
- 作者: 伊藤精介
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1999/02
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