『たそがれたかこ』(1)(2) (KCデラックス BE LOVE)読了

たそがれたかこ(1) (KCデラックス)

たそがれたかこ(1) (KCデラックス)

たそがれたかこ(2) (KCデラックス)

たそがれたかこ(2) (KCデラックス)

本屋で、このマンガがすごい!のフェアをやっていて、幾つか気になるのがあったのですが、
(近藤よう子とか)既に家にあって重複したらいけないので、
帰宅後家人に確認したところ、このマンガがあるということで、読みました。
三巻はマンガの山のどこかに埋もれて発掘出来ないとのことで、読んでません。
たそがれたかこ(3) (KCデラックス)

たそがれたかこ(3) (KCデラックス)

で、私が見回した本屋にはこのマンガは陳列されてませんでした。
まあ8位だし。3位のベルばら第11巻も並んでなかったくらいだし、
県道沿いのコンビニ兼本屋なんてそんなものでいいと思います。一巻のあとがきに、

「人が描かないような人を主人公にしたい」
といつも思いながら漫画を描いています。
それが自分のロックだと思ってるんですけど

この姿勢は後天的なもので、旦那の影響があるんじゃないかと思います。
ヨロコびもカナしみも幾年月で、似たもの夫婦として道を歩んでいるのではないかと。
初期の『杯気分、肴姫』とか全然そんなオルタナ路線じゃなかったですから。

杯気分!肴姫 一杯目 (ビームコミックス) (BEAM COMIX)

杯気分!肴姫 一杯目 (ビームコミックス) (BEAM COMIX)

おかめ日和にはそのタイプが出てきたか全巻読んでないので分かりませんが、
相変わらずおんなったらしを描かせたらうまいなあ、と思いました。

旦那の匂いは、中学生のヘン顔と、肯定発言にも見うけられましたが、
夫妻のマンガセリフ回しで、「や、」とアタマにつける喋り方を、
現実で見たことないので、そこはいつも不思議に思っています。
現実だと、「えー、」とか、「えーと」とか「てゆーか」を枕につけますよね。
働いた会社で、電話応対のなかで、電話相手がカンにさわるから、
文頭の「えーと」を禁止にしていた会社がありました。大阪の会社でしたね。

作者のマンガは、キャラは変化しても、舞台は一貫して東京の東のほうの下町で、
文化が神奈川や三多摩とは明らかに違う、フォッサマグナの向う側なのですが、
言葉だけは比較的似ていて、一巻頁67の おけーり などはすぐ分かります。

で、このマンガは、BECKなどの音楽マンガが、
作り手の側を描いて成功したことを踏まえて、
受け手の側を意欲的に描こうとしたのだなと思います。
で、そのコンシューマーは、下記のようなキラキラした時代が、

すべて妄想だった、というこじらせたタイプの人間で、
老いた親と同居してるから深夜ひとりで河原を散歩しながら酒を飲んでしまう、
という導入からストーリーを始めていて、
またかよ、と思いましたが、すぐにお酒の飲み方は平常運転になったので、
そこはよかったです。続きも読むと思います。
どういうのがこの人生のハッピーエンドになるのかなあと思いつつ。以上