『指揮官の流儀 直球リーダー論』読了

指揮官の流儀

指揮官の流儀

下のマンガ、フットボールネーションにもそんな記述があったと思いますが、
チョウ監督は昨夏育成年代の子ども20人くらいを指導した時、
全員の名前を即座に記憶して呼びわけたそうです。
ひとりひとりをよく観察し、特徴を名前に結び付けて即把握した。ページ118。
そういう、本人が考える、監督としての日々の気付き、こだわりを集めた本。
敗戦のさいだけ「責任」というキーワードが出てくるが、
勝ったときも勝利責任を追及してもよい、何故しないのか、みたいな。
老荘思想みたいなオルタナだな、と思いました。
試合前のミーティングの入りで試合の勝ち負け、吉凶が決まってしまう、
というのが、いろいろ語っていることよりも、勝利のマジックとしてありえると思いました。
あとは、書いていないこととして、ハードワーク、連戦のかげで、
ケガなどの危機管理をどのように行っていたか、が読みたかった。
フィジコなどスタッフの功績について、慎重に筆を避けている。
自分がスタッフに衝突してしまったことだけ書いている。
多分に戦略的であります。ユース指導時代の体験談にしても、
ベルマーレのそれにはほとんど触れず、フロンターレ時代のエピソードばかりです。
このへん、根強く流布される?、懲罰人事主義とのレッテルと、
正面切って戦わずスルーしようとの意志が読み取れるとも思いました。
今回名前を検索して、「者」が「曹」の異体字と知りました。

曹操の曹は、上の縦棒が2本ですが、テレビのレッドクリフの旗は、1本です。簡易された漢字だからですか?Yahoo!知恵袋
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1354291213
現在の韓国では韓国人の姓としては「者」、他の用法(一般名詞や中国人の姓など)では「曹」と区分して書いている。Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%83%A7%E8%96%AB%E9%89%89#.E5.90.8D.E5.89.8D.E3.81.AE.E6.BC.A2.E5.AD.97.E8.A1.A8.E8.A8.98.E3.81.AB.E3.81.A4.E3.81.84.E3.81.A6

通名でなく、また中国で使われない「者」を使っているので、
華僑でなく在日コリアンであると分かりますが(裁をジェと読むことからも分かる)、
京都の在日であることはけっこう忘れがちなので、生い立ちの部分は参考になりました。
韓国系とか、父母が二世とか、日本の学校に行ったとか、その経緯とか…

サポとのやりとり(ヤジ)の箇所は、私などは知らなかった事実でしたが、
湘南のサポもまたJ1レベルの数に達していないので、今後膨張すれば、
これまで紆余曲折でまとめた、話の通じないタイプがまた出てくるやもしれません。
開幕戦まであと十日切りました。三度目の正直。刮目して待て。以上