『星の衣』読了

星の衣

星の衣

星の衣 (講談社文庫)

星の衣 (講談社文庫)

ほかの人のブログで薦めていたので。ハードカバーで読みました。
六百ページ近い。文庫だと上下二冊だろうと思いましたが、一冊みたいですね。
アマゾンレビューでは、枝葉末節に近い感想、ダブル主人公で一人称三人称使い分ける点に、
不満な感想が載っていて、しかもそれ以外レビューがない状態でしたが、
私は須賀田さんシリーズの"All the Flowers Are Dying"で同じ趣向を読んでました*1ので、
必然性はないけど作者はコレやりたかったんだろう、ぐらいな気持ちで、
特にツッコミはないです。ただ、編集者が、文庫本では、
三人称の八重山上布で一冊、一人称の首里織で一冊、
ラストは片方新たに書き下ろす、にしてもらったほうが売れたのに、
と、思ってる気もしないではないです。単行本に比べて、文庫本の表紙は、
ちょっと、冷たい顔に見えて、主人公のうちに秘めた情熱をを的確に描写していない。

作者 Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E6%A9%8B%E6%B2%BB

出だしのカチャーシーだかエイサーのシーンは、おわらとかでも置き換え嘉農だな、
と思ったら、作者は既に別におわらの小説も書いていたと検索で分かりました。

風の盆恋歌 (新潮文庫)

風の盆恋歌 (新潮文庫)

本作がなぜオキナワを舞台にしてるのか、についてはよく分からず、
池澤夏樹が沖縄にコミットしてるのはウチナーの愛人hフォアウファpふじこ
作者にはまた別の事情があるのだろう、むかし星の砂オキナワ土産にもらったな、
と思いました。倉敷を旅行して、大原孫三郎*2を知る場面がありますが、
大原孫三郎は倉敷の禁酒会館*3とは関係ないか検索しましたが、
分からないまま終わりました。
以上です。よくこんな分厚い小説読んだ。自分をほめてやりたい。ほんとほんと。
【後報】
枝葉末節なレビューが載ってる場合、論点そらしを疑ってしまう悪い癖が自分にはあり、
この小説も、本題ではないのですが、コザ暴動や久米島の非戦闘員殺害、
本土復帰以外の選択を語る夢想家の記述があり、読んでいてその虫が出ました。啓蟄
(2015/3/6)