『酒のほそ道 26―酒と肴の歳時記』 (ニチブンコミックス)読了

詳細後報です。
【後報】
円熟の巻。秋田取材記が充実のヴォリュームでした。
カキ地鶏じゅんさい鮎ナマハゲ…
あとがきの吉田戦車伊藤理佐がアマゾンレビューで注目されてる巻でもあります。
いっしゅん地縁で吉田戦車かと思いましたが、彼は岩手でした。
ブラウブリッツ秋田には今年も熊林親吾選手がいる…ことを今検索しました。よかった。
女子大生は一話。これだけキャラが多くなると、話にあわせて、
自在にいろんなキャラを登場させられる(よしずみとかご隠居とかオジサンオバサンとか)
(たけのまたとかの、初出は一巻で春の野原で出会った赤の他人なのに、
 のちの巻だけ読んでる大多数の読者には、学生時代の旧友のように見えてしまう、
 独身貴族仲間)(イモトアヤコとかかすみとかカオリンの旦那とか下戸のコーラとか)
(あと家飲み独り飲みとか)(ふとそこまで書いて、ガテン系いないなと思ったら矢田さんがいた)
ので、ストーリーに合わせてあれこれキャラを組み合わせて出せるので、
非常にバラエティに富んだ構成になっています。
考えすぎるとこういうのは面白くなくて、
この時期は言霊使いみたいにコマ割りの鉛筆が走ってる感じ。繚乱ですね。

頁170のキューリを入れた焼き飯、私もそれをやってる中華屋を京都で知ってましたが、
特級厨師なのにそのへんの店で深夜まで働かされるのに怒ったコックと、
客のつくコックを見て、疑心暗鬼と嫉妬に駆られたオーナーが対立して、
コックはすぐ本国に帰ってしまいました。
『京都の中華』*1に出てくるある新興店と同じラオバンです。

頁203ゴボウ。台湾ではゴボウは漢方として飲むというのでやってみましたが、
大変な味でした。思い出した。

頁96のツナコンブは今度やってみます。

頁82サザエ。漫画ほど安いという気がしないのですが、なんだろう。お得意の模造記憶か。

話を戻すと、多彩な脇キャラと、どんなキャラでも絡める宗達
と言うあるタイプの酒飲みの理想(店によっていろんな自分が演じられる)があって、
かえりみて、どんなキャラと絡んでも場をブチ壊してしまう自分、
記憶がないので分からないが必ず迷惑をかけていると後から聞かされる自分、
演じることが出来なくて、最後は今売ってるビッグコミックオリジナルの、
黄昏流星群の、主人公と似た名だが、おそらくモデルは別の孤独死しそうな人みたいに、
自販機でパック酒買ってひとり妄想の仲間と公園や自室で飲むようになる自分、
に、なるかもしれない恐怖に駆られる自分、そんないろんな不安を、鏡を見たり、
相談したりして、乗り越えたり受け入れたりしながら、
落ち着いた安寧な日々を送ってゆけたらよいでしょうね、と思いました。以上
(同日)