『西遊妖猿伝 西域篇(6)』 (モーニング KC)読了

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アマゾンのレビューを見ても、思うのは皆同じ。
通臂公が夕日に呟いたあの台詞、
「わしはどこまで悟空を見守ってゆけるだろう」
昨年末孤独死した知人も諸星ファンでした。
今秋連載再開予定。作者は当たり前ですが、私よりだいぶ高齢で、
でもしかし、どちらが先にくだばるかは神のみぞ知ることで、
ガラカメと略されるのが良いか悪いかみたいな、
ガラスの仮面の愛読者の人たちからしたら、西遊読者は一握の砂にすぎませんが、
パパリンコ物語や男坂の再開完結を待ち望む人から見たら、
まだ実現性のある世界に生きているわけで、
本当にいつか、完結をこの目で見たいです。その日に立ち会いたい。

と言う割に、発売日を26日だと思いこんで23日をスルーしてしまい、
26日は仕事でしたので27日に地元の本屋に行って売り切れ、
28日クオカードの使える三省堂に行って買いまんた。
三省堂のタグ面白いですね。マンガが雑誌扱いであることがぱっと分かる。

そして、帯のカマルトゥブの台詞は編集が作ったせりふで、
本編では殺してとは言っておらず、「楽にして……」と言っているのです。
ただ、これは、本編で言葉じりを捉えたアホみたいな意味論が跋扈しているので、
そのパスティーシュなのかもしれません。

私はこの物語の最後に自分が立ち会えるか心配でならないのですが、
作者はそんなことにはおかまいなしに創作世界の自由を満喫していて、
モーニングツーという非常に若い雑誌の連載陣のパワーを貪欲に吸収し、
頁170、204、219のような、これまで作者の漫画では見たことのない絵を、
この期に及んでまだ見せてくれます。私もアタマを軟らかくして、
そこそこ上手い絵とそこそこ正確な知識で描いただけと思って、
敬遠していた乙嫁語りを手に取って読んでみるべきか、しばし黙考しました。以上