
- 作者: 曽根富美子
- 出版社/メーカー: 宙出版
- 発売日: 2015/07/10
- メディア: コミック
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- 作者: 曽根富美子
- 出版社/メーカー: 宙出版
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何を書いていいのか悩んでますが、いい加減書き始めようと思って。
宙出版の今回の単行本に、初出とか、初出掲載誌が、
いっさい書かれてないのが、まずはてな。
白土三平に怒られますよ。記録のないがしろは。
Wikipediaによると、胡耀邦趙紫陽の改革開放から天安門事件の年にかけて、
秋田書店の女性漫画誌に連載されたとのことです。
親なるもの Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A6%AA%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%82%82%E3%81%AE_%E6%96%AD%E5%B4%96
…もう少しまた、考えます。以下後報
【後報】
どうでもいいですが、このページに、下記の広告画像が表示されていて、
ドギツイなあ、と思います。
http://www.yodobashi.com/ec/product/100000009002231350/index.html?gad1=&gad2=d&gad3=&gad4=46639382112&gad5=4202613211019143799&gad6=none&xfr=dyn&gclid=COn77-CXxsgCFRUDvAodhswDhQ
http://www.yodobashi.com/ec/product/100000001002294220/index.html?gad1=&gad2=d&gad3=&gad4=46639382112&gad5=1302374061258307064&gad6=none&xfr=dyn&gclid=CPT4ztKXxsgCFUWVvQodFlQPxg
室蘭の遊郭を室蘭出身作家が、複数主人公のストーリー並列進行させて描いた時代漫画で、
昔はそういう骨太の構成ってよくあったのに、なして今はないんだべかと思いました。
編集がおかしいべえ。
オルフェウスの窓とかも最初から三部構成までは考えてたはずなので。
とはいえこのマンガの上巻は、ほとんどそのうちの一人の展開で終わってしまいます。
描き切れなかった。一人は死ぬし。
そして、下巻は、ジョナサンからジョセフ的な代替わり展開です。
そうなるのか。びっくし。
室蘭には無論行ったことがないので、行ってみたいと思いますが、まず白老かな。
アイヌの人は出てきません。
遊郭のこともそうですが、作者の、北海道に対する強烈な心情が伝わってきました。
日本の作家で、“我らの祖先”を描き切ろうという人は少ない。
その一族血族ではなく、土壌風土までを含めた、祖先です。
中上健次とかとも、ちょっと違う。イチからビルドアップした大地が主題なので、
やはり北海道になってしまうのかなと。
<上巻>
頁187、娼妓が内風呂が故障して銭湯にゆくと、ほかの客が子供に注意して、
ユキエ!湯舟で顔洗うな!
とか、
典子!かかと立てて座われ!床にも菌があるぞ!
とかのシーン、湯船は知りませんが、確かに淋病の膿なんかは床で流れてそれで、
移ってしまうこともあるはずなので、むかし、腰掛のない銭湯、
みな床にペタンと坐って洗っている銭湯に行った時は、衝撃でした。
頁225、明治24年室蘭に出来た丸井デパートの店舗の前に馬繋ぎの杭が立ってる場面、
四川省の遊牧地帯の公道沿いのトラックストップが発展した街を連想しました。
ああいうところにも馬繋ぎがあって、遊牧民が買い物に来る。
頁211、突然叫ぶ瞬間って、ありますね。仕方ない。
石ノ森章太郎の『佐武と市捕物控』の、月に叢雲の話も、そうだった。

- 作者: 石ノ森章太郎
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1996/10
- メディア: 文庫
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竹宮恵子が地球へ…を描いた時ひおあきらをメカアシにしたみたいに、
このコマだけメカアシを頼んで、今からでもなんとかしてほしいと思います。
機密保持の擬装で帆布とかかけて見えなくした部分もあったと思いますが、
そういうのも含めて、ちゃんと。
<下巻>
頁312、金網越しの絵というのは、大友克洋がアキラでやって非常によかったので、
みなこぞって試した絵だと思います。吉田秋生とかもやってたはず。
頁51、苦しいなあ、と思いました。父親がここから酒量が増える、
という説明があり、作者の父親もブンむくれ!によると酒飲みだったそうなので、
そっちに行くのかなあ、と不安でしたが、そうはならず、その設定は捨てでした。
頁245のB29はどこから来たんですかね、航続距離的に。
サイパンからはるばるなのか、中国の國府占領地からなのか、
はたまたソ連に基地でもあったのでしょうか。で、頁296、昭和二十年七月十五日の、
室蘭の艦砲射撃は知りませんでした。アイオワ、ウィスコンシン、ミズーリ。
錚々たる艦艇群にボロくそにやられたんですね。
Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%A4%E8%98%AD%E8%89%A6%E7%A0%B2%E5%B0%84%E6%92%83
なんでこの時期やったんですかね。ソ連の南下前に、焦土作戦で、
有効なインフラ資源をツブしとこうとでも思ったんでしょうか。
私が室蘭に行くことはたぶんないと思いますが、(白老は分からない)
行ったらこのマンガは絶対思い出すと思います。というかほかにとっかかりがない。
以上
(2015/10/16)