最近の鯉のぼりは真鯉緋鯉と緋鯉真鯉を均等に混ぜた男女共同参画型社会(頂点吹き流しだけは変わらず)

伊勢佐木町

数年ぶりに
とある中華料理屋に
行きましたら、
記憶にある場所に
なかったので、
仕方なく近くの、
カウンターだけの
ラーメン屋に
入りました。
年季の入った店内、
瓶ビールの常連客と
会話中の鉄火肌
みたいな店のオバサン。
「午前中仕事
 終わったから」
「そういえば、
 あたしも制服を
 桜木町駅
 コインロッカーに
 突っ込んで
 遊びに行ったり
 してたわ」
「それはあんたの
 世代より
 もう少し下じゃ
 ねえかな。
 そうかね。
 あんたの世代でも
 そういうこと
 あったかね」
「それでね、
 くろうと衆の
 とこ行くと、お姉さん…お嬢さんなんて言われるのよ、
 これから都都逸謡いますから、よく聴いて憶えて下さい、なんて。
 一度でおぼえらえるもんじゃないわよねえ」
「そういうのは横浜橋じゃないのかねえ。
 まてよ、野毛にもあったって、聞いた気がする。確かにする」
興味深く聞いていたのですが、問題はそこでなく、このラーメン屋の場所が、
ここだけの話、麒麟川島梅酒バラエティタレントの人の通っていた大学のお膝下なので、
非常に若い客に対してアカウンタビリティというかPL法というか、
ラーメンチャーハンセットを頼んだんですが、まずラーメンをこしらえて、
「ではこれからチャーハンをおつくりします」
「チャーハンにべにしょうがを入れてよろしいですか」
ほかの客にも「当店のラーメンはあっさり味ですがよろしかったですか」
私の冷たいお茶が少なくなってると「ではお茶はお入れしましょうか」
いんぎんにひとつひとつことわりを入れてくるので、これは絶対、過去に、
ラーメンブロガーとか拡散大好き学生とのあいだに悶着あって痛い目見てるな、
と思いました。そういう話をいま書いてしまう私も私ですが。
ひとつひとつ念押しをする店主の姿勢に、常連はタバコ買ってくるといって、
ちょろっと逃げてしまうし、ラーメンはねぎと小松菜となるととチャーシューと
メンマが入っていて、そうですよラーメンは五六百円くらいでもこうやって
いろいろ具が入っててしあわせなもんですよ、ナントカ系みたいな店は、
これを全部有料トッピングにしててけしからん、なんて思いましたが、
まあ正味な話どうでもいいです。では、おやすみなさい