『ゴールデンカムイ 1,2,3 』(ヤングジャンプコミックス)読了

発掘されたマンガ。アイヌはみんな読んでるという噂だけ聴いて、
それ以上内容を知りませんでしたので、
「明治末期、開拓時代終焉の北海道を舞台にした、むげにんだよ」
と誰かが耳打ちしてくれれば、よかったなあと思いました。
ヒロインが刺青してませんが、刺青したアイヌ女性を主人公にしたマンガは、
本多勝一原作、石坂啓作画、萱野茂監修、コミックトム連載の『ハルコロ』
がありましたので、まああんまりやいやい言わなくてもよいかと。
刺青した沖縄女性のマンガは思いつきませんが、池上永一の小説、カジマヤーで、
ヒロインのなかんだかりナントカさんの両手の甲の刺青のイラストがあった気がします。
ヒロインはときおり前頭葉が発達したデフォルメの絵になりますが、
これの由来は分かりませんでした。伝説の猟師は脱線な気がします。
第七師団、だいななしだんでなく、だいしちしだんと読むとは知りませんでした。

2巻頁112
服を脱がせて埋めておけ
春には綺麗な草花の養分になれる
戦友は今でも満州の荒れた冷たい石の下だ

作者は絶対石光眞清読んでると思いました。

曠野の花―石光真清の手記 2 (中公文庫)

曠野の花―石光真清の手記 2 (中公文庫)

この本の狩猟やアイヌ文化に関する該博な知識、巻末の参考資料もあるんでしょうが、
やっぱりブレーンがいるんだろうなと思いました。
「獲ったどー!」のよゐこの番組も、何が獲れるかは状況次第でしょうが、
獲れた素材を時間が限られた中で、タレントがとっさに調理法確立して、
献立とか出来るわけもなし、
相当有能なサバイバルクッカーの人がついてるんだろうなと思ってました。
このマンガもブレーンが優秀なので助かってると思います。

昔のマンガのコマ割りの中には、映画の絵コンテ参考だろうみたいなのがあって、
それがよかったりしましたが、ゲームが出てからなんですかね、
このマンガもそうですが、ところどころ「文法」がかつてと違う、
そんな気分になることがあります。ページをめくると大ゴマで、
驚かすような話の時は、こういう構図で今の人は驚くんだな、
と思いました。お笑いシーンもですが、ちょっと感覚が違う。
でも、時代は変わるわけですし、あわせてもしかたない。

ヤンジャンもいつまでものぞみウィッチィズを連載してる雑誌でなし。
ハチワンダイバーとかキングダムとかテラフォーマーズとか、
連載してる作品は聞くけれども、手に取ることが少なくなった、
そんな雑誌です。再販のため網棚を回収して回る人たちがいるので、
もう誰も置いたり読んで戻したりをしなくなったというのもある。
以上