公式 http://www.bitters.co.jp/abrightersummerday/
五月ににぎわい座
どうですかと
打診した時、
今こんなんも
やってますよと
ご教示頂いた
作品のラスト一点。
漸く見終えました。
以前レンタルビデオで
借りたことあって、
既鑑賞済といえば
済みなのですが、
寝てしまって
ろくに
覚えてなかった。
あの頃と今とでは
知識も
ヒアリング能力も
違うので、見直して
よかったです。
でも四時間は
やはり長い。
長編は旅芸人の
記録だけに
してほしい。
これだけ冗長なのに、
最後二十分で無理矢理
つじつま合わせに
走った気がします。
https://zh.wikipedia.org/wiki/%E7%89%AF%E5%B6%BA%E8%A1%97%E5%B0%91%E5%B9%B4%E6%AE%BA%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E4%BB%B6
あれで人間は
殺人出来るだろうか。
出来ないと思います。
この映画の主人公は、
モデルの犯罪少年でなく、
監督の分身ですので。
そこを無理矢理
辻褄合わせに走り、
ラストが強引に
なったと思います。
これがフィクションなら、
それまでの冗長を
最後まで貫けば
よかったと思う。
https://en.wikipedia.org/wiki/A_Brighter_Summer_Day
なまじ実話を
モチーフに
したばかりに…
上海時代の知りあいが、
娘しかいない時に
家を訪ねる場面など、
まだまだ冗長にしそうなのに、
無理矢理枝葉切った気がしました。
以下後報
【後報】
氷塊も、白色テロの
風刺らしいのですが、
ただ単に、地べたに
こんな引き摺って、
きったないなあ、
外省人はこれだから、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%BC%E5%B6%BA%E8%A1%97%E5%B0%91%E5%B9%B4%E6%AE%BA%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E4%BB%B6
って奴なんだろうな、としか思わなかったです。
そう、監督は外省人ですが、外省人という存在自体に、
アンビバレントな感情を抱いていたのか、
愛と誠の主人公かと思った、ハニー(漢字で書くと"哈尼")という番長が、
逃亡先の台南で閩南語ぺらぺらになって帰って来るくだりなど、
民國49年、1960年に、そんなこと、ホンマにあったんかいな、
と思いました。外省本省の融合、メルティングポット化は、
もっと後の時代ではないかと。ただ、この映画の主題は、
本省外省の相克でなく、外省内の格差、地方差ですので、
ハニーとその背後の本省人社会は、そこから逃げてひといきつける、
オルタナな存在として、理想化されて描かれた気がします。
http://eiga.com/movie/10071/
全然関係ないですが、この映画、たぶんピンイン学習者は、
「グーリンジエ殺人事件」と読むと思います。
「クーリンチエ」という表記自体が、うれし恥ずかし、
漢語の有気音無気音は日本語の清音濁音とは異なりますので、
チリ紙を口の前にあてて吐いた息で紙が揺れるかどうかで
訓練して下さい、の時代の遺構、ヘボン式ウェード式
アルファベットだと思いますし、台湾は今でもそれで行くべし、
と思いますので、それはそれでいいと思います。
でも、「クー嶺街」はなんか、変だなあ、「くーれいがい」と、
読んでしまわないかしら、と思って、検索すると、
「牯」は日本語で、「コ」とか「ク」と読むらしいので、
「クレイガイ」でも、まーおかしくないのかと思いました。
牯とは - 漢字辞典 Weblio辞書
http://www.weblio.jp/content/%E7%89%AF
下が、この映画の中国語Wikipediaのリンクの、元事件のページ。
http://mypaper.pchome.com.tw/kuan0416/post/1311639003
眷村の国府の兵隊外省人と、それより生活水準が上の外省人や、
民間の外省人の軋轢、という点で言うと、いちばんブルジョワの馬少年、
馬将軍の息子ってことですが、馬は回族性でもあるし、
例えば大戦中甘粛省や青海省を支配した回族軍閥の馬歩芳は、
台湾に逃げて中華民国サウジアラビア大使になったりしたわけで、
馬少年が、ちょっとハーフみたいな、バタくさい顔立ちなのは、
回族、西北を意識したキャスティングだなと思いました。
で、主人公は、映画ではフツーの顔立ちですが、映画の中の説明で、
父親は在台北上海人コミュニティに属しているわけですが、
実際には食い詰めて上海に流れてきてダンスホールで母親をひっかけた、
廣東人なわけで、そう思って上のサイトの、
実際の事件の少年の顔を見ると、上海でなく広東に納得の、
かなり南方系の顔出ちだったわけです。なぜ映画では、
もっと南方系のキャスティングにしなかったのか分かりません。
南方系にすると、本省人の閩南人に見えてしまうからでしょうか。
ヒロインがどうだったかは覚えてませんが、
直木賞作家とは無関係の山東なるあだ名の青年が、
マントウを主食とする山東大漢という説明的シーンがあり、
(ローソクのあかりでマントウ主体の食事をする場面)
北方人麺食為主、南方人大米為主と言われるそのまんまを、
あえて映画で使ってるのが面白かったです。
http://atsugieiga.com/photogallery-first-of-may/#jp-carousel-16458
上記はたまたま拾った、80年代を描いた別の台湾映画の場面。
制服とか、髪形が60年代のクーリンチエと全く変わっていないので、
へえと思いました。
話を戻すと、外省人のその後の人生というと、下記映画を思い出します。
老兵挽歌 映画感想
http://d.hatena.ne.jp/stantsiya_iriya/20160519/1463672353
老兵挽歌だと、チョンガーの元国民党兵士老人は、
けっこう大陸花嫁貰ってるわけですが、60年代くらいだと、
来台当初、水道の蛇口も見たことないので、
ひねると水が出る魔法のツールだと思って、
蛇口を盗んで回ったような国府の兵隊さんは、漢族の嫁の来てがなく、
原住民の嫁さんもらったりしてたと、何かで読みましたが、
この映画にそういう描写もないです。
まだまだめんどくさかった時代の映画、というわけでもないでしょうが。
非情城市のあとだとすれば、そうめんどくさくはなかったでしょう。
どっちがあとだったかな。
ここんとこそういうわけでエドワード・ヤンの映画幾つか見ましたが、
いちばんおもしろいと思ったのは、蔡明亮監督の「青春神話」でした。
感想
http://d.hatena.ne.jp/stantsiya_iriya/20160505/1462447961
「愛情万歳\(^o^)/」が見たいです、かなり、切実に。
以上