<ホン・サンス監督特集>「正しい日 間違えた日」原題「지금은 맞고 그때는 틀리다 」英語タイトル "Right Now, Wrong Then" 劇場鑑賞

邦文タイトルより、中文の"這時對,那時錯"のほうがウマいと思います。

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さるどうでもいい理由で高田馬場を再訪して、あわせて観た映画。

ホン・サンス - Wikipedia

https://en.wikipedia.org/wiki/Right_Now,_Wrong_Then

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/en/6/63/Right_Now%2C_Wrong_Then_%28poster%29.jpgこの監督の最新作「それから」("The Day After"という英名を見ると、やっぱり私なんか核戦争を想起して、田宮のB-29プラモデルの金型が、香港の会社に売られるとエノラゲイのパッケージの模型となって販売され…それは関係ないか)は新百合だか厚木だかでもかかってた気がしますが、中年モテ男の自分語りというだけなので、中年男萌えな女性と、そうなりたい男性が観に行けばそれでいいと思ってました。関川夏央も書いてますが、韓国文人の冗長なひとり語りにつきあわされるのは、かなりアレなので。で、この映画、ボーイミーツガール映画かと勘違いしてまして、見てみたらやっぱり監督の別人格みたいな主人公(職業映画監督)が、スウォンに呼ばれて講演する時、実生活でも恋人だとかのキムミニ(Mini・Kimではなく、Min-hee・Kim 김민희  金敏喜)演じる地元の若い女の子を「かわいいですね」とか言ってナンパしてどうこう、愉快に時間をつぶして終わる、という映画でした。

しかしこの映画のオッサン監督は、手が早いけれども非常に謙虚な人で、女性もみんな丁寧な言葉遣いをして、お辞儀と礼を繰り返していて、そこはいい映画でした。愛煙家ですが、おくちクサくないんだろうと。どういう礼かというと、まー若い女性スタッフがチョンガー監督の前で「失礼してタンベピッソヨすいます」と言ってライターで火をカチッとか、そういう礼です。別に監督が火をつけてあげるわけでもない。シッパルもケーセッキもない会話。

生島治郎の片翼天使読んだせいか、韓国人の自己アピールとホメ殺しにはアレなのですが、この映画は、自称他称名匠ホンサンスをベタぼめしつつ、自分もさらっとアピールする技とか、ホンサンスが下心ありーので若いチャンネーを褒め崩すテクとか、よろしいのだろうなと思います。職場で、いない人をけなすだけでなく、いる人を褒めてみよう。何事も訓練。でも日本語だと、どうしても歯が浮くんですよね。

ただ、監督が酔って全裸になる場面では、ハングルは「ツ」が「ス」になりますので「パンスが」「パンスが」「パンスがモエよ」と女性キャラたちが騒然となっていました。トンカス。

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スウォンなのでブッククサ仏国寺?が映ったり、華城博物館というところが映ります。教会💒は出ません。博物館にはチャングムのポスターが貼ってあり、「大長今」と漢字で書いてあります。「大長今」さいしょ全然分からなかった。ああ書いてテチャングムと読むと、後で自力で解読して腑に落ちました。だいながいま。

 博物館のきっぷ窓口で「オルマムニカ」と値段を聞いていて、韓国映画で「幾らですか」という初級ハングル講座と同じ台詞を聞いたのは初めてだと思いました。で、返事の字幕が千五百ウォンと書いてあったのですが、セリフがぜんぜん聞き取れず、イルチョンオベゴンと言ってないのかなと思いました。一万五千ウォンの間違いで、イルマンオチョノンと言っているのかとか。他国の物価は分からない。

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これは恋?それとも、ほろ酔い?

ロールの字がぜんぶ手書きで、かわいらしいのですが、私の以前の知人のクセ、「口」を「〇」と書き、「〇」を「’〇」と書くクセはありませんでした。一昔まえだと、手書きのハングルを見る機会もなくはなくて、それでこの映画みたいな字幕がぜんぶ手書きみたいなのも懐かしく見れると思いますが、今みたいに電子化されている世の中だとどうだろう。仕事でハングルのメモとか走り書きとか読まされるような境遇でもないと、韓国北朝鮮その他コリアンワールドの住人以外が、手書きハングルを読む機会ってない気がします。Boichiの担当編集だと手書きハングル読まされたりするんだろうか。Boichiがやっぱりそれより先に日本語覚えちゃうんだろうか。

 

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町田

文化会館なのか市民センターなのか分かりませんが、そこの風景が、町田の上のところに似てる気がしました。どっちが正しくてどっちが間違いなのか分かりませんでしたが、片方は暖冬、もう片方は雪のホワイト・スウォンでした。名匠ホンサンスは、小津みたいな長尺会話が多くて、そこで終盤ちょっとだけフォーカスするクセと、場面切替のさいに、その映画ではいつも同じ音楽を流すという、天丼が好きな人なんだなと分かりました。小津が好きと公言してるのか、いっさい言ってないのかで褒貶あるかもしれませんが、どうでもいいです。

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ハンバーグ

映画に間に合うよう五分で食べたハンバーグ。いちおうAランクの牛肉がどうこうということでしたが、確かお願いランキングで、芸能人が料理作って川越達也とかが評価する番組で、 結婚した女性タレントが、小麦粉等でカサ増ししてコスパ考えたハンバーグを出したら、和服の若い女性審査員に「不愉快です」とひとことで切って捨てられた場面を思い出しました。検索して出てこないのでどの番組だったか詳細不明。愛のエプロンばっか検索結果に出てくる。このゴハンで中盛というのも予想を覆していた。付け合わせが冷凍野菜戻しとモヤシなのも、まあサラダと、サービスのキャロットジュースワンショットがあるからええやんということなのかなー。マーラータンの店が不発だったので近くでいっそいで捜した店でしたが、前回同様ケバブ丼にしてもよかった。

 以上です。