『酒のほそ道 44 酒と肴の歳時記』(ニチブンコミックス)読了

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前巻と違ってアマゾンメールで知ったわけではなく、自力で本厚木の書店の、域内最大規模マンガコーナーで発見。その後つくね串のコンビニでも発見しました。前々巻も発売日2017/12/18のはずが、発行年月日(カバー後ろ袖)見ると、来年元日。一ヶ月ずらすんじゃんじゃなくて、元日。と同様、この巻も発売日2018/12/19のはずが、カバー裏では来年元日。年末刊行の偶数巻はなべてそうだったのかもしれません。手許にないので検証出来ず。

酒のほそ道 (44) (ニチブンコミックス)

酒のほそ道 (44) (ニチブンコミックス)

 

 今回女子大生が出ませんが、前巻と前々々巻では出ていまして、前々巻では、私の日記に記載がなく、分かりません。なんで書き漏らしたかな。こういう失態があると、続き物の書籍のデータを、読書感想のかたちでメモる意味が半減するです。

なぜ女子大生登場有無を重要視するかというと、前巻から、職場の後輩の、松島さんという女性が、グイグイ押してる感じで、本巻でも、頁123と頁194がそれの描写です。過去の巻と比較できないのですが(ブッコフに売り飛ばしてるから)ウルトラマンみたいな眼鏡の下のつぶらなひとみを、あまり書き込まなくなって、眼鏡だけの、表情が読めないコマばかりになって、なんだか不穏です。この女性は、大きなライトカラーのリボンで、上目のポニーテールをまとめてるのですが、そのヘアスタイルが出来るのも年齢的にギリギリ。おとなしめで、酒豪で、江戸文化に詳しい、その髪型の女性を前目に出して来た作者の意図が、分からない。酔った宗達がとんでもないことを彼女にしでかして、記憶をなくしてるとか、そういうおそろしいエピソードが出てきたら困りますが、"X-MEN"も次作はホラーですし、仕方ないのか。結婚を迫られるもよし、捨てるもよし(よくない)友近となだぎが破局した時、ネット上で見た意見「適齢期の女性を待たせることそれ自体が罪」を地で行く、酒吞みマンガの時代はオワタ、酒吞みコラムが読みたけりゃパリッコ嫁の急展開、飲酒暗黒面男女編の幕が今夜開く、wktk

これまでの職場飲み友だった、かすみは、ワカコ酒と戦ってるのか、ひとりでウナギの串焼き屋に入るのみならず、頁129で、桃尻娘か宇野鴻一郎(Ⓒじゅんと来た)的な文章まで書いています。あたし、OLなんです、

頁129

(略)なんだか、クセになりそ~~~!

 でも、岩間さんと偶然居合わせちゃったのが誤算だったナ。もぉ、なんでいるのよ~っ。

 せっかく一大決心して入ったのに……。油断も隙もありゃしない。ビール飲むとこも、串を頬張るとこも、みんな見られちゃった……。

カラー口絵

やっぱり寒い夜は熱燗でお鍋にかぎるわん…あれ?

wktkとは (ワクテカとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

先日相鉄瓦版で知った、酒場ライターのパリッコという人が、スズキナオという人と、酒場ユニット酒の穴という名前であとがきと帯に出ています。

ナ「ラズ先生は、ああだこうだと考え続けるタフさがすごいんです」

パ「急いでゴールにたどり着こうとせず、思索を楽しむ。これは「酒ほそ」のテーマでもあり、ラズ先生の酒の楽しみかたの根本でもありそうです」

www.sotetsu-group.co.jp

パリッコという人はマンガの中でもダリッコという名前で出ています。酒場探訪ルポ池袋編には、もう一人、DリオというAV関連のハードカバー書籍を次々と出している気鋭のライターさんも出てるのですが、イニシャルネームの壁を破れませんでした。どこの誰だか分からない。

以下メモ。

頁25、鮭喰わなきゃ正月が来た気がしねえや、とオジサンに語らせてますが、鯛じゃないのかと。

頁40、ササミにわさびを塗るのはいまやすっかりおなじみ、とありますが、私は知りません。

頁82、カツオのサクが以前ほど売られていないのはアニサキス対策、との説に、本当かなとライトな疑問を呈してますが、私もvsアニーと思います。

頁108、東京の京料理屋でハモのフライ食べる話。「高級店で高級な素材を庶民的な料理にして味わう」という実にヒネったお遊びを、いつのまに覚えたのか。私はハモは、37度越えの微熱で西京極でビール飲みもってサンガ戦観戦してから、新京極の立ち飲み屋で梅肉和え食べて、熱で味が分からなかった思い出しかありません。

ハモの梅肉あえ - 岡山県ホームページ(水産課)

頁115、大阪人の東京Dis。ころせんせーラズ先生も京都半なり生活が長くなりましたので、何かというと東京にライバル心を抱いて何かというと東京人に絡んでくる大阪人に触れる機会も増えてきたんだなと。京都のなにがいいって、京都人は大阪人に比べ、京都アズナンバーワンの唯我独尊精神の持ち主なので、卑下も嫉妬もせず、東に対して絡んで来たりしないので過ごしやすい、と、三重県人から教わりました。

頁138、凍らせたレモンを氷がわりに入れる氷なしレモンハイ。シャーベット状に凍らせた焼酎を使ったシャリキンチューハイ。そして傘寿まりこの作者とそのご主人のエsッセー本でも読んだ3冷ホッピー。頁170、蔵元が麦と芋をブレンドした焼酎。ささみのわさびというアテも知りませんでしたが、こうした新しい飲みかたも知らないなと。まあ仕方ないです。せめて知識だけでも仕入れておく。

頁187。カボスの大分人とスダチの徳島人のハルマゲドンをいさめようと、宗達はひとり、レモン、ライムをもって参戦するのですが、ぜんぜん歯が立たないという話。沖縄のシークワーサーも忘れないで、あと、レモンは瀬戸内レモンにして、と思いました。

頁197、生ハムに合うフルーツは何か、いろいろ試してみて、定説メロンを覆す素晴らしい噺。こういう実験が、ロズウェル("ROSWELL HOSOKI")漫画の真骨頂のひとつと思います。中央大八王子キャンパスの学食には生ハムメロンがある、と聞いたあの頃。そして最近都内各所に増殖する生ハム食べ放題と、しょっぱいのでそれほど量は喰えないという事実。すべてが走馬灯のように。

以上