「おクジラさま 〜 ふたつの正義の物語 〜」(英題:A WHALE OF A TALE)劇場鑑賞

http://okujirasama.com/

ほかの方のブログで拝見して、観ようと思った映画。
既に関東では配給終了していたので、青春18きっぷ使って、
しぞーかまで行って観てきました。早朝上映の観客。

<他の方のブログ>
特別な1日(Una Giornata Particolare)
2017-09-18映画『おクジラさま ふたつの正義の物語』
http://d.hatena.ne.jp/SPYBOY/20170918/1505724669

これがために春のお彼岸の諏訪行きも師走に前倒しし18きっぷ消費し、
★助けて〜支配人涙目・・・(泣)【日曜・祝日限定】ホリデー大バーゲン!!プラン ★
とかいう内輪受けみたいなホテルの格安プランにさらに、
会社の福利厚生を使って値引きしてしぞーかより安い焼津に泊まって、
午前中映画観て夜地元に帰って中国語出るということをしたです。



えらいゴシックな映画館でびびりました。

館内には書き物とかできるカウンター席があって、墓地が一望できます。

しぞーか名物。上映する意義がある場所で上映する素晴らしさ。
最初からちゃんと書きますが、この映画で見る限り、問題はもうかなり積んでいて、
「食べないけれども応援する」が多数の現状が紹介されます。
消費者の購入価格は高いが、卸し値は漁従事者が堪えられないほど安い、が一点。
これは日本の第一次産業大部分がそうなので、なんだなあと思います。

で、映画では水銀の生物濃縮もちゃんと触れています。
学校給食等で、若い世代にも鯨肉に親しんでもらおうと手を打っている当地では、
全然問題ない量だけれども他の地域より人体の水銀量はけっこう多い。
「食べないけれども応援する」じゃー食べればええやん、てゆーか、
食用より飼育用への売価のほうがちゃんとしてるので、既に主戦場はそっちで、
既に下記になっている情況も映画で紹介されている。

日本経済新聞 2015/5/21 18:00
イルカショーがピンチ 追い込み漁の捕獲が禁止に
https://www.nikkei.com/article/DGXZZO75366460X00C14A8000077/

映画で語っているその先は、栄光あるJAZA脱退で、それから、
映画が語っている事実として、ロシア、トルコ、中国など、
WAZA(世界動物園水族館協会)とどういう関係なのか分からない国への、
販売と阻害も主戦場になっている説明がありました。
わんぱくフリッパーの調教師で、アメリカ人初の旅券不携帯で拘束の、
活動家さんのセリフだと、販売先「ノースコリア」とも言ってるんですが、
事実無根だからか、字幕では無視されてました。
この人はのちに入国拒否されます。


上の場面はケネディ駐日大使のツイートに端を発する抗議観光。
警察は何もしてくれないの反対で、漁場の安全をかなりガッツリ守ってくれて、
過激な活動家が、ばしばし入国拒否の現実も紹介されます。
で、ほんとかどうか知りませんが、抗議観光はけっこうみな自費自弁で、
そういうのは続かないので、映画で黒Tシャツ着てる人と、
そのパートナーは、エンドロールで、その後のシーシェパード脱退が、
語られています。専従活動家ではないかったんですね。
日本酒の一升瓶抱えた姿がよかったです。一人で飲むんかな。
(まーでも職業活動家はすぐ腐敗して買弁になったりするので、それよかいいか)
そもそも私はシェパードのスペルを"Shepherd"でなく"Shepard"と、
勝手に思い込んでいたので、Tシャツの字勉強になりました。
ドイツ語だと"Schäferhund"だそうですが、団体名は英語なんでしょうね。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%89%E3%83%83%E3%82%B0
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%91%E3%82%A4

この元AP通信の人が太地町に住んで、シーシェパードの圧倒的情報配信量を、
具体的にプリントアウトして、いいねの数とか言及し、
ご当地は世界と戦えてないが(でも無理だと思う)しかし、國士サマも、
日本の日本語で環境活動する無党派の人に対しては、圧倒的で、
ウイグル_水谷尚子がネットで右から攻撃されアムネスティに逃亡、を想起)
映画は、けっきょくはそういうことなんじゃいかなー、で進みます。
絶滅危惧種とか、今行動を起こさないとヤバい場所に戦力を集中させず、
くみしやすい相手、ショーヴィニズム的に可視化出来る敵に、
大量の物資と兵員と資金が投入されてる、環境保護としてアホな現実、との指摘は、
同感しました。でも止められない。對手も頑強に塹壕に潜っている。
で、この記者の人も、生活がある、で、アリゾナに帰るので、
お金持ちじゃないんだ、そしてアリゾナなんだ、と思いました。



映画の中で対話役の触媒を試みた街宣車政治団体の人たちも、
エンドロールでは、その後土建業をしてる、になり、
うねりにならず、その時の相手もシーシェパード脱退してるので、
やはり触媒が引き継がれず、世の中そうなんだなと思います。
小林よしのり薬害エイズの時、終わったら日常に帰れといいましたし、
シールズも終わったら解散したわけですが、後継者がいないように、
見えるのは対話の芽が枯れたようで残念でしょうね。
だから映画にして公開することに意味があるんでしょうけれど。

仏教だと少ない殺生でより多くの命を救うほうがいいわけなので、その意味では、
鯨漁は本来意味あると言えますが、大きな鯨は前世紀欧米が鯨油目的で乱獲したため、
絶滅懸念でそうそう狩猟出来ず、21世紀は、小さなクジラの肉や、イルカが、
高い値段のパックで売られている時代なので、殺生の数でどうこう言えん、
おえん、と思います。昨日地元のスーパー行ったら、アイスランド産の鯨、
売ってました。昔は、国際捕鯨委員会に入ってない(中国が入らせない)
台湾の鯨とかも、日本ではポピュラーだったと思います。
その伝というか、映画を見て強く思ったのが、もし、
捕獲して水族館に売る商売に、もし強力な商売敵が現われたら、それが、
真の脅威なのではないかと。そっちのほうが大変じゃいかと思うです。
買うほうの国の、ロシアやトルコや中国に、より売り込める入江が出現したら…

世の中には、パンダ🐼みたいに飼育すればみたいな話もあるようですが…
野生捕獲するんでなく。そこまでちゃんとネットで読んでませんだ。
ベダンダ。

対話の件ですが、ふたつの正義が共存とか言っても、映画の通り、
相手が英語の語彙が不足なのをいいことに、ばーとしゃべりまくる連中が、
シェイムオンニュー攻撃ばかりしてるわけだから、この映画で漁民の主張、
見せても、憤然として席を立って見ないんじゃないですかね。
映画館で、不快な場面の時、「見ない」という選択を取る人を、
見たことがあり、それは、オリバー・ストーンの映画で、白人観客でした。
レ・リ・ヘイスリップ原作の「天と地」で、綺麗なベトナム少女が、
アメリカ軍基地に連れ込まれて裸に剥かれて、生きてる蛇が出たところで、
白人の夫婦の女性が顔を覆って席を立ち、男性が肩を抱いてショックを和らげながら、
外に出ていった。そういう場面もありながら、その後の場面で、少女は、
ベトコンのふりをした、実は北越正規軍の兵士たちにやられるですが、
その場面のためにベトナムで上映禁止になったという…
この頃の、360度ケンカ売るオリバーくんは賢い猿なので好きでしたが、
スノーで… いや、閑話休題。対峙より対話で共存がいいですね(棒 以上

【後報】
本の方も読みましたので、URL貼っときます。
映画ではカットした情報が、書かれています。
http://d.hatena.ne.jp/stantsiya_iriya/20180118/1516275886
(2018/1/18)