集英社ギャラリー〔世界の文学〕18 アメリカⅢ『その日をつかめ』ソール・ベロー『ビール・ストリートに口あらば』ジェイムズ・ボールドウィン『酔いどれ草の仲買人』ジョン・バース 読了

http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/zen_list.cgi?siries_isbn=X-08-129001-6&
ツイッターでご教示頂いた本。でも。
酔いどれ草は煙草なのか阿片なのか分かりませんし、
ビール・ストリートは"beer"でなく"Beale"でした。
https://eow.alc.co.jp/search?q=Beale+Street

編集委員 川村二郎 菅野昭正 篠田一士 原 卓也
装幀 スタジオ・ギブ 装画 山本容子
ケース画タイトル SEIZE THE DAY「その日をつかめ」
(銅版画 三九・五×四三センチ)

 全集の各配本に入ってる小冊子の作者 
 高橋源一郎(この文はひどい)粉川哲夫 常盤新平 筈見有弘

カラー口絵「グレート・アメリカン・ヌード#6」
Great American Nude #6
トム・ウェッセルマン 1961 Tom Wesselmann
口絵説明 高階秀爾

「その日をつかめ」ソール・ベロー 宮本陽吉訳
"SEIZE THE DAY" by SAUL BELLOW
口絵「夜の影」Night Shadow エドワード・ホッパー 1921
イディッシュ語訳も出来るくらい圧倒的なユダヤ人の人だそうですが、
 これは先物取引でなけなしの資産を失いかけてる二世ボンボンと、
 その老いた父で、自分ならそんな遊びもヘマもしないが、
 息子はもうどうしようもない、せめて俺の老後の蓄え減らすなよ、
 もう知らん、という話です。

「ビール・ストリートに口あらば」ジェイムズ・ボールドウィン 沼澤洽治訳
"IF BEALE STREET COULD TALK" by JAMES BALDWIN
口絵「高架鉄道」The El レジナルド・マーシュ 1928
⇒この人は高校から白人と付き合いだして、それがだいたいユダヤ人で、
 そりゃひどい目に遭ったそうです。それとは関係ありませんが、
 この小説は実話をもとにしてるそうで、黒人に恥じかかされた警官が、
 冤罪でその黒人をハメる話。裁判の最後までは書いてません。
(黒人に恥じかかされたのでなく、黒人に絡んだ白人を黒人がのして、
 その黒人捕まえようとしたら、見て見ぬふりしなかった白人オカンが、
 警官をいさめたので、それを警官は恥じかかされたと感じたということで)
 刑務所に送られた黒人青年の子を身ごもった幼なじみが主人公で、
 その母親が、姿をくらました(司法がくらまさせた?)被害者、
 レイプの被害者女性をたずねて、プエルトリコまで旅行する場面が、
 圧巻です。先住民ヒスパニック黒人の混血青年が、女性をかばって、
 黒人オカンに、いやだ、ノー、協力しない、と言い張る。

「酔いどれ草の仲買人」ジョン・バース 野崎孝
"THE SOT-WEED FACTOR" by JOHN BARTH
口絵「ミズーリ川の舟人たち」Boatmen on the Missouri
   ジョージ・ケイレブ・ビンガム 1846
⇒パロディ小説だそうで。一万一千本の鞭とか我が輩は蚤であるとか、
 ほんとに翻訳ばっかやってた頃のフランス書院文庫というか、
 ホテルニューハンプシャーというか、まーどでもいいだ。
 頁604イギリス皇帝頁726は英語と邦訳両方書いてるのに、
 頁802はぜんぶカタカナのルビで、下訳者複数がばらばらに訳した?
 と思いました。

執筆協力者 石田安弘/小林史
写真提供 オリオンプレス/PPS通信社

図書館本なので箱はないので、どんな金襴緞子の箱か分かりませんが、
ページの天にも絵が描いてあって、豪勢だこと、と思いました。

で、その分厚い本の大半がバースのヨタ噺。なんてバランスの悪い本だろう、
と思いました。以上

【後報】

頁726「酔いどれ草の仲買人
「存分に試験してくれ」バーリンゲームは言った。「押韻にかけては誰にもひけをとらぬことを誓ってもよろしい・おれはわが母なる英語については、その秘めたる急所までも承知しておるのだ。
(中略)
「承知した」詩人は同意を示した。「では試験を始めるとしよう。僕が詩の一行を吟むからして、あんたはそれと韻を踏んだ一行をつける。ヒューディブラス的な奴ではなくだよ、完全に調和した韻を踏まなくてはいけない」
「mosquito モスキト(蚊)とおいでなすったならば、incognito インコグニト(お忍びにて)と言えばよいのか?」バーリンゲームは尋ねた。
「いや」桂冠詩人はにこやかに笑った。「nor is Literature.(それでは文学になっておらぬ)」
「"Twould be bitter-that's-sure.(それはまたいかにも厳しいことで)」往年の家庭教師は笑った。
「Nor misbehavior(しかしまた不様というわけでもない)」
「Thank the Savor!(ああ、ありがたや!)」
「Nor importunacy.(またしつこくもない)」
「That were lunacy!(もしそうだったらば、気狂い沙汰だ!)」
「Nor tiddlywinks.(またティドリウィンクスのゲームとも違う)」
「"Twould gain thee little, methinks!(あれは儲けになりますまい!)」
「Nor galligaskin.(さりとてガリガスキンのズボンとも違う)」
「Was I askin'?(あたりまえでしょう?)」
「Nor Charlatan.(また騙り屋というのでもない)」
「Thin as tarlatan!(ターラタン織のごとくにペラペラな)」
「Nor Saracen.(サラセン人のように野蛮でもない)」
「'Twould be embarassin!(もしそうだったら処置にも窮する!)」
「Nor even autoschediastic.(その上当座のやっつけ仕事とも違う)」
「Then it ought to be fantastic!(であるならこれは傑作なはず)」
「Nor cataptromancy.(そしてまた鏡を使った易断でもなし)」
「That's not so fancy!(そんな洒落を使った真似は致しませぬ!)」
「Nor procrustean.(むりやり型にはめたわけでもない)」
「I should bust thee one!(杓子定規ならばぶち壊してみせる!)」
「Nor is it Piccadilly bombast.(またピカデリーで威張りくさるがごとき野暮とも違う)」
「You'd be sick-o'-filly-bum-blast!(小娘が尻から風を出してはつやけしであろうが!)」
「Nor Grandma's visit.(さりとて祖母さまの訪れでもなし)」
「Then, man, what is it?(はて、あんた、それは何のことかな?)」
「'Tis month(月だよ)」エベニーザーは言った。
「month マンス(月)だと?」バーリンゲームが頓狂な声を出す。
「month マンス(月)だ」桂冠詩人が鸚鵡返しに言う。「month マンス(月)と韻を踏む言葉を言ってもらおう。葉月は年第八番目の月なり」
「month マンス(月)か!」バーリンゲームはもう一度繰り返した。「音節が一つしかないわい!」
「ならば易々たるものであろうが」エベニーザーは微笑を浮かべて言った。「葉月は年第八番目の月なり」
「『葉月は年第八番目の月なり』か」おのれの脳裏に蓄えられた言葉の山をまさぐる彼の表情にそこばくの狼狽の色が現われ始めた。
「舌足らずの音では駄目だぞ」あらかじめエベニーザーは釘を刺した。「Whoe'er denieth it ith a Dunth, (「それを否定する奴は頓馬だ」の意。is を ith, Dunce を Dunth と発音する舌足らずの例)とか Athent thee not, then count it oneth. (「賛成でないなら一度数えてみろ」の意。Assent を Athent, once を oneth と発音する同上の例)などとは言わないでくれ。それでは落第だ」
 バ−リンゲームは溜息をついた。「しかもヒューディブラス式はいかんと言うのであったな?」
「さよう」エベニーザーはあらためて念を押した。「August is the Year's eighth Month, And not the tenth or milli-onth.(葉月は年第八番目の月なり 第十番目に非ず第百万番目にも非ず)という類では困る。ベン・オリヴァーが一度〈ロケット〉でそれ流のことを試みたことがあったけれども、即座に失格を宣せられた。自然ではっきりした韻が踏まれておらなくてはいけない」
「そんな言葉が英語にあるかね?」バーリンゲームは悲鳴を上げた。
「無いさ」詩人は言った。「賭を始める前に僕が警告したではないか」
 バーリンゲームは記憶の隅々までを徹底的に探ったけれども、額に玉の汗が噴き出すばかりでその甲斐はなく、二十分の後には彼は兜を脱ぐの止むなきに至ったのである。

(中略)
「これからは、ヘンリー」エベニーザーは厚かましくも忠告を与えた。「詩人の聖域には足を踏み入れぬことだ。歯に衣着せずに言わせてもらうならば、言葉に対する天賦の才を恵まれておるのはごく少数の者に限られておる。それをもたぬからというて格別恥ではないけれども、持たぬのに持っておるふりをするのは愚かしいことだ」
(中略)
「August is the Year's eighth Month の onth に適合すべき名詞も動詞もひとつとして持ち合わせぬとは、何たるなさけなき言語であろう?」
「国語に毒づくのはよしたまえ」エベニーザーは言った。「本当は世にも見事な言語であって……」
 言いかけて彼は口をつぐんだ。

上は原文付きで韻を踏んでるかどうかの話ですが、下は英仏猥雑語対決です。

頁802「酔いどれ草の仲買人」
「だまれ、干物みたいな身体ボアト・セシュのくせに!」フランス女は怒鳴った。「おまえが船賃代りにスカリー船長にやらせていたことは分ってるんだ。街を流してるところを拾われて、ここまで連れてこられたんじゃないか!」
「おまえがスライにやらせたのと同じことよ」親の女が言った。「ただ、どうして男が牝豚とやる気になるものやら、その辺のところは神さまでなくては分らないけどな」

(中略)
「夜鷹だって?」グレースと呼ばれた女が甲高い声を上げた。「あたしを夜鷹呼ばわりするのかよ、この――尻振り女ゴールフルティエールめが!」
「売女ばいた!」最初の女が怒鳴る。
「垂れ尻女バ・キュル!」相手が言い返す。
「いちゃつき!」
「饅頭ふかしコンスール!」
「地獄!」
「肉団子フリックネル!」
「牝豚!」
「莫連女ユザジエール!」
「けころ!」
「たかりヴィザジエール!」
「藁の女!」
「囲いものセラーヌ!」
「達磨!」
「三文女郎ブウピネット!」
「寝技師!」
「腰使いブランバルーズ!」
「牝山羊!」
「夜鷹シュエット!」
「飾り窓の女王様!」
「獣ウォーヴ!」
「いそぎんちゃく!」
「尻軽女ボールトル!」
「船饅頭!」
「酒饅頭バック!」
「白狐女!」
襤褸雑巾ヴィオチュール!」
「ケツよごし!」
「女子牛ゴール!」
「泣き入れ女!」
「乱痴気女郎ブラング!」
「ベッドダンスのチャンピオン!」
「糞たれ婆アンセル!」
「老いぼれ牝牛!」
癩病やみガリエール!」
「大口たたきの青二才!」
「牝山羊シェーヴル!」
「夜の梟ごろすけ!」
「菰かつぎパイヤス!」
「味なし女子!」
「味わる女子カープル!」
「転び屋!」
「藁蒲団パイヤルド!」
「ケツ子さん!」
「さね子さんイマージュ!」
「掘られ滓!」
「やられ滓ヴォワイヤジエール!」
「赤巾着!」
「パンパンスケファム・ド・ヴィ!」
「酒びたりの割れ目持ち!」
「疫病やみの割れ目持ちフェラトリス!」
「ちょっと! ちょっと!」桂冠詩人は声を張り上げて口を挿んだ。しかしながら、トランプの女どもは、口論に夢中の二人をも含めて、すでに興に浮かされていて、彼に注意を向ける気配すらもない。
「舵を握ってばかりいやがって!」おのれの言う番になった女がすかさず怒鳴った。
「棹を探してばかりいやがって!」グレースが言い返した。
「枕探し!」
「露出狂グルガンディヌ!」
「助平たらし!」
「男たらしコカトリス!」
「笛吹き!」
「酔いどれコワニエ!」
「やぶにらみ!」
「旅鴉ペルリーヌ!」
「鶴女郎!」
「阿婆ずれドロレス!」
「婆ずれ!」
「熊の皮ペリス!」
「たかり!」
「性悪女トウビ!」
「豚の脂身!」
「食いしん坊サフレット!」
「夜の嚢ふくろ!」
「色気狂いルヴルーズ!」
「渡り女郎!」
「インチキ婆ボスティクーズ!」
「尻曲芸師!」
「股軽業師ティルーズ・ド・ヴィネーグル!」
「押し引きの専門!」
唐変木リゴペット!」
「牝犬!」
「まらの女プレートレス・デュ・マンプル!」
「塩漬けの豚肉!」
「金つんぼスルディット!」
「鴨女郎!」
「きりなし女ルドレツスーズ!」
「腰芸人!」
「三文役者ベルソニエール!」
「べろ使い!」
「狒々娘リボルド!」
「床虱!」
「気取り屋ボゾラ!」
「躄造り屋!」
「貧乏神リカルデックス!」
「男日照り!」
「夜の寝袋サック・ド・ニュイ!」
「スボン取り!」
赤毛女郎ルスケーニュ!」
「安饅頭!」
「がたがた女スカルドリーヌ!」
「ビヤ樽!」
「腰揉みタンドリエール・ド・レン!」
「小便拭き野郎!」
「陳列気狂いプレザンディエール!」
「生娘知らず!」
「浣腸薬いらずファム・ド・マル・ルカプト!」
「黴毒かき女!」
「月足らずの脳足らずトゥーズ!」
「割れ目の戸閉り知らず!」
「おさすりの専門家ラファティエール!」
「莢むきの名人!」
「色気狂いクーリユーズ!」
「饅頭狂いの女!」
「腰くだけゴンディネットめが!」
「辻女郎めが!」
「かたり野郎エスコスレス!」
「饅頭売り!」
「瘋癲やみフォリユーズ!」
「後ろ攻めの専売!」
「腰抜けの特許ゴンディヌ!」
「笑いを売りやがって!」
「春を鬻ぎやがってドリュ!」
「懐を突っつきやがって!」
「このウェールズ女ガロワーズめが!」
「ああ、何ということだ、その位にして止めないか!」エベニーザーは高飛車に言った。
「止められはしないよ、決着がつくまでとことん戦うのだ!」親の女は怒鳴った。「あんたはフランスに降参しろというのか? この女はね、その辺に転がっている肉蒲団に過ぎないのだよ!」
「そういうおまえはこま切れの蒲団ダヤヌトンじゃないか!」相手は悦に入って言い返した。
「オケツドケツの女め!」
「小便壺フイエット・ド・ピ!」
「尻擦りダンサー!」
「どぶ鼠ドモワゼル・ド・モレ!」
「ベーコンが腫れたみたいな身体のくせに!」
「竿が突ったったみたいな身体のくせにゴールティエール!」
下司な術ばかり使いやがって!」
「垂れ込みばかりしているくせにアンセニヤント!」
「柱を立てる穴みたいなもんだ!」
「くそねずみガスト!」
「あだけ女!」
「蹴転クール・タロン!」
「脹れ豚!」
「色情狂フォル・ド・コール!」
「かさぶただらけ!」
「姫ごぜ漁りグーインヌ!」
「淫売婦!」
「売笑婦フィーヌ・ド・ジョワ!」
「ケツ割れ!」
「頭陀袋ドルーインヌ!」
「三文地獄!」
「汚れ女郎ゴーブ!」
「お引き摺り!」
「かさかき女アンターユ・ダムール!」
「色仕掛け!」
「袖引き女アクロシューズ!」
「しなだれ屋!」
「色比丘尼クロワストリエール!」
「おそそ揺すり!」
「売女バガセ!」
「手かけめかけ!」
「のらくら女ケニヤルディエール!」
「煙管通し!」
「嘘つき女バラートル!」
「脂肪の塊!」
「山出し娘カンブルーズ!」
「後ろからでもおかまいなしめ!」
「草の中でもおかまいなしめアリケール!」
「ケツ振りダンサーサーカス娘!」
「肥溜女郎シャンビス!」
「破滅の掃き溜!」
「土方女郎カントニエールめ!」
「貸家探し!」
「ダブダブ女アンビュベ!」
「大の字女郎!」
「種なし児めがバサラ!」
「橋下あさり!」
「オマンコ女ブゾーシュ!」
「へのこ挟み!」
「鶉女郎カーユ!」
「ソーセージ潰し!」
「泥かつぎブルブトゥーズ!」
「辻君!」
「白漆喰プレドンヌ!」
「実さねいぶり!」
「夜伽女郎ボンソワール!」
「胡桃割り!」
「肉屋の秤バランス・ド・プシェ!」
「肉売り女!」
「業曝し女ファム・ド・ペシエ!」
「菰女郎!」
「おしゃぶり屋レッシュレス!」
「割れ目貸し!」
「穴売り娘オリエール!」
「きゃんきゃら女!」
「あほんだらパントニエール!」
「金棒曳き!」
「鶴もどきグリユ!」
「ぼろ切れ袋!」
「どけち女ムスキヌ!」
「いそぎんちゃく!」
「人喰い女ミューズキーヌ!」
「裾びんぼう!」
「胸懸女マルタンガル!」
「有料のトンネル!」
「蝶番壊しアールバヌ!」
「枕狂い!」
「船饅頭マラヌ!」
「小便壺!」
「さかり女ルヴリエール・ダムール!」
「残飯桶!」
「どじ豚パナネス!」
「鍋底ねぶり!」
「おたんこなすリナット・コワフエ!」
「差し込み便器の代用品!」
「わき女房ウリューズ!」
「湯たんぽ代り!」
「おかちめんこモッシェ!」
「臼足女!」
「最低な女マクシマ!」
「濡れ場の局!」
唐変木ルディエール!」
「かんつぼ握り!」
「「狐つきマナフル!」
「不見転みずてん女!」
「姫漁りレズビンヌ!」
「坊主転がし!」
「てんぷら女オール!」
「がみがみのじゃじゃ馬!」
「ごつごつの山猿マンドローナ!」
「床の間稼ぎ!」
「畠荒らしマロード!」
「口汚らしい鬼婆どもめ!」エベニーザーは吐きすてるがごとくに叫ぶと、行き当りの戸口から、そのまま外へ逃げ出したのである。

現在では、ということばもいくつかあるかと思います。
目が悪くなって、ルビのパ行とバ行の判別が困難でした。
土方女郎のカントニールって、広東のことだろうか。
(2018/3/13)
【後報】

おまけ

https://anond.hatelabo.jp/20180316075859

(2018/3/16)