- 作者: ヘンリー・ジェイムズ,南條竹則,坂本あおい
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2005/04/09
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それで読もうと思いました。それがなんだったかは、忘れました。
邦訳もいっぱいあるんですね。目移りします。どれを借りようか。
- 作者: ヘンリージェイムズ,Henry James,小川高義
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2017/08/27
- メディア: 文庫
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- 作者: ジェイムズ
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2013/12/20
- メディア: Kindle版
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- 作者: ヘンリー・ジェイムズ,蕗沢忠枝
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1962/07/09
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- 作者: ヘンリー・ジェイムズ,行方昭夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2003/06/14
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他の訳でもよかったのですが、なんとなくでふ先生の訳を借りました。
http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488596019
版元公式の内容紹介は、スティーブン・キングが、これと、
シャーリィ・ジャクスンの「丘の屋敷」とホメたことになってますが、
私の借りた初版時点では、「丘の屋敷」は「たたり」でした。
でふ先生はターンノブダスクリウの訳として、ひとねじりひと絞り、
みたいなほうがコレクトと思ったみたいですが、そういう邦題にして、
別の小説を訳したのかと思ったらねじの回転じゃんか金返せ、
と言われたらイヤかなって、感じで従来どおりねじの回転にしますた、
とあとがきで書いています。上記シャーリィ小説を踏まえると、
うなづける話です。うんうん。今日も元気だ首筋軽〜い〜♪
後書きによると、坂本が第一稿を作り、南條推敲、
その後両者でキャッチボールフィードバック、但し文体は南條の趣味で統一、
との由でした。カバー=建石修志 解説=赤井敏夫
頁79ねじの回転 そうしたことを総括しなければなりませんでした。
頁162ねじの回転 土気色をした前任の家庭教師がその場所から、こちらの敗亡はいもうに乗じてのしかかってくるのを感じて
頁233幽霊貸家 わたしは神学の奥妙おうみょうにこころよく踏み入った。
頁321オーエン・ウィングレイヴ 鳬けりをつけることになるかもしれない
でふ先生の趣味は、例えば、上のような単語かしらんと思いました。
ねじの回転では、「けり」はひらがなだったりします。
2005年の新訳ですので、ctrl+Fで単語検索してチカンしなかったのでしょう。
訳者あとがきは、漱石の随筆が著者実兄の訃報に触れたさい、
ヘンリーの小説文体にも書き及んでることから始め、
ボルヘスがこの小説の解釈について述べた個所を引き、
研究書はいっぱいある、有名なものは下記、としています。
"A Casebook of Henry James's The Turn of the Screw"Gerald Willen 編
まーでも、訳者も解説者もわたしも、大多数は家庭教師の性的抑圧、
性的フラストレーション説に軍配をあげそうなイキオイと思います。
作者の性と霊との玄妙な関係についての言及を挙げるなら、例えば他の小説の下記。
頁210「古衣裳の物語」
(前略)「誰の指輪なの?」逆上してそう叫び、妹を燈火あかりの方に引き寄せた。
若い娘の薬指には小さな金の指輪が輝いていて、それにはごく小さなサファイヤが一つ嵌っていた。パーディタはもう秘密を胸にしまっておく必要はないと感じたが、それでも何くわぬ顔で打ち明けた方が賢明だと思った。「わたしのよ」と彼女は誇らしげに言った。
「誰にもらったの?」
パーディタは口ごもった。「ロイドさんから」
「ロイドさんは気前が良いのね。だしぬけに下さるなんて」
「ちがうわ」パーディタは強く言った。「だしぬけなんかじゃないわ。一月前に、くれるといったのよ」
「一月もおねだりして、やっともらえたのね?」ロザリンドはそう言って、小さな装身具を見た。とくに美しい指輪とはいえなかったが、それでもこの州の宝石屋で買えるものとしては最高級品だった。「わたしだったら二月はうけとらないわ」
「指輪自体はどうでもいいのよ」パーディタはこたえた。「これが意味することの方が大事なの!」
「つまり、あなたが慎み深い娘じゃなかったということね」ロザリンドは叫んだ。「ねえ、お母さまはあなたの策略たくらみを知ってるの? お兄さまは?」
「お母さまは、お姉さまのいう“策略たくらみ”に賛成してくださったわ。ロイドさんがわたしに結婚を申し込んで、お母さまが認めたの。自分に申し込んでほしかったの? 大好きなお姉さま?」
ロザリンドは激しい嫉妬と悲しみを満面に浮かべて、長いこと相手を見つめた。やがて蒼ざめた頬にまつげを落とし、顔をそむけた。パーディタもさすがに愉快な気はしなかったが、悪いのは姉の方なのだ。それでも、姉娘はすぐに自尊心を取り戻すと、またこちらをふり返った。「心からおめでとうを言います」そう言いながら、深く膝を曲げてお辞儀をした。「末永くお幸せに」
パーディタは苦笑した。「そんな言い方はよして! 悪態をつかれた方がましだわ。ねえ、お姉さま――あの人だって、二人と結婚するわけにはいかなかったのよ」
「楽しいことがたくさんありますように」ロザリンドは機械的に繰り返しながら、もう一度鏡に向かって腰をおろした。「そしていつまでも長生きして、子供をたくさん授かりますように」
その言葉の響きが、どこかパーディタの気に障った。
(以下略)
https://en.wikipedia.org/wiki/The_Turn_of_the_Screw
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ねじの回転―February moment (下) (集英社文庫)
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