『落語家のやけ酒、祝い酒』読了

公式 https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-79082-4
https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51p01D4pevL.jpg

落語家のやけ酒、祝い酒

落語家のやけ酒、祝い酒

何かの不具合で、はまぞうでアマゾンが出ないので、PHP公式とアマゾンのURLと、表紙画像を貼ります。
なんとなく、どの本も読み終わらないので、ツナギで借りた本。師匠にはもうしやけないのですが、サクッと読ませて頂きました。

発売日2011年07月20日
品切れ重版未定
編集協力=ユートピアサービス
装丁=bookwall
カバー写真=スズキマサミ
kindle化予定未定
立川談四楼 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%8B%E5%B7%9D%E8%AB%87%E5%9B%9B%E6%A5%BC

別に私は本書のkindle化を要望してはいないのですが、行きがかり上こうなっています。
「おわりに」で、本書執筆の途に就いた直後東日本大震災が発生し、心理的にも状況的にもどうにも被災地での気楽な飲みやおいしいツマミ(作者はグソマ出身なのでアテといわずツマミという)が書けなくなってしまい、しょうことなしにくだらないブラックアウトねたなどでお茶を濁して本書を発刊、いつか補完して東北中心の続刊を出したいものだとしています。確かに震災の翌年など、ホヤ常備の居酒屋でホヤに出会えず、私は「どうしたんですか」「そういやホヤないですね今度仕入れときます」の会話を半永久的にリピートしてたようなしてないような記憶もあります。

生い立ちから縷々酒歴を書いてますが、頁34、談志の交遊録で、田辺茂一吉行淳之介生島治郎梶山季之山口瞳が順次名前だけ登場し、なんじゃこりゃと思いました。全然関係ないですが、地元の図書館の蔵書放出フェアで、寄贈されたけどいかんともしがたいので放出しま本の中に、ポイチの人の自費出版が入っていて、もって帰ろうかそこそこ悩みましたが、積ん読になるだけなのでやめました。かわりに、王育徳の台湾が、図書館蔵書から外されてたので、なんでこんな良書を外すのかとプンプンして持って帰り、既に古書で持ってましたので、図書館のは、ネトウヨの人に、台独のルーツを知るうえで必須ですよみたいに吹聴して給しましたが、読んだかなぁ。日本語の本ですが、親日サービスは無い本ですし。閑話休題オワコン。

名人の思い出で、まず、頁82、小さん。健啖家というフリでしたが、「中座して吐いて、また食った」そうで、古代ローマ人というか、ようするに食べ吐きと思いました。男の食べ吐きは珍しいが私の持論で、小さんの例を知った後も、まだ揺らぎません。

頁86、馬生。いつも微醺を帯びていたそうで、量は摂取しないが、起き抜けに一杯、食前に一杯と、切らさない飲み方だったそうです。連続と言っていいのか。晩年は食道がんで固形物が喉を通らず、せめてカロリーをと、ビールの小さな缶を高座前に飲んでいたそうです。そうと知らず、高座前まで飲むようになったとオモタ…かどうか。

頁92、2009年までの円楽。下戸だったが、偏頭痛持ちで、処方箋薬があったとか。円楽がなぜ博覧強記かというと、飲まないのでありあまる時間をぜんぶ読書と映画鑑賞にあてたからだ、としています。農作業にあてればよかったのに。いや、それはある意味駄目だ。もめごと以下略

季節の話で、頁101、北海道では、ほぼ同時に梅桃🍑桜🌸が咲くとか。綺麗でしょうね。

ページは忘れましたが、作者は大ジョッキを「おおじょっき」と読む派で、「だいじょっき」は若い世代なんだとか。若くもないと思ったりします。私は「なまちゅう」と呼ぶのですが、作者は「ちゅうなま」と呼ぶそうで、なぜ同じ言語でこのように差分が生じてしまうのか理解に苦しみました。

頁106、ミュンヘン、札幌、ミルウォーキービールの三大名産地で、いずれも同緯度で湿度が低いんだとか。北海道いいなあ。横浜の大通り公園歩いてるうちに札幌の大通り公園になったりしないだろうか。頁109、道産子は一味唐辛子を「なんばん」と呼び、字で書くとおそらく南蛮だとか。一度でいいから、通ぶって、よりモンゴル語っぽく、チンギス=ハーンくださいとか、蒼き狼、幼名テムジン下さい、と言って注文してみたい。タメルラン。ザンギの値打ちもない。

頁164、尺越えのイワナ二匹を骨酒にする描写。これはでっかいなーと思いました。六人で一升。骨酒にした岩魚は食べようとしても苦いばかりだったとか。旨みがぜんぶ酒に抜けたからではないかと作者は推測しています。

さいごのほうは前述の理由から酒の失敗談がコンチキショウこれでも喰らえとばかり続きますが、記憶喪失対策として毎回取っておくレシートが活躍します。私は今はすべてレシートもらってますが、ひどい時期はコンビニでもタクシーでもレシートいらないよっとやってたはずなので、なさけないと思ったりします。

以上