「バーフバリ 王の凱旋 完全版」【オリジナル・テルグ語版】(原題:బాహుబలి 2:The Conclusion)(英名はBaahubaliでいいと思うんですが、何故かポスターはBãhubali)


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本当なら今日はメンズデーのシネマリンにポップアイを観に行くつもりだったのですが、朝起きてストエッチレッチをしてラジオ体操に行って落ち葉を掃いて雑草を引っこ抜いていたら、遠出する気がなくなってほなつぎに行きました。イオンで朝飯買ってたら09:50上映開始のその前の係員による前説が聞けなかった。残念閔子騫です。

上映前コレ流してました。分かりやすくなあれ。一助。
アミュー厚木 http://atsugieiga.com/baahubali-2-the-conclusion/
公式 http://baahubali-movie.com/
Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%95%E3%83%90%E3%83%AA_%E7%8E%8B%E3%81%AE%E5%87%B1%E6%97%8B
https://en.wikipedia.org/wiki/Baahubali_2:_The_Conclusion
ほかの方のブログ
http://d.hatena.ne.jp/SPYBOY/20180625/1529915974
前作感想
http://d.hatena.ne.jp/stantsiya_iriya/20180909/1536491635
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絶叫上映大成功の展示。九月三十日はシネマリンで絶叫開催とか。
https://cinemarine.co.jp/baahubali2/#zekkyo

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https://upload.wikimedia.org/wikipedia/en/f/f9/Baahubali_the_Conclusion.jpg一言居士入門として、【オリジナル・テルグ語版】といっても、インターナショナル版もテルグ語やん、とか、英名はBaahubaliなんそれともポスターのBãhubaliなんどっちなん、とか、ビギニングはわかりるけど、こんくるーじょんてあまり人口に膾炙してへん単語やから訳しづらいやんな、とか、とりあえずラレツしてみました。映画なので「大団円」と訳してみるとか、この映画私が予期していたよりはるかに、前作の感想で偶然触れた、山松ゆうきちがインドに持ち込んだ平田弘史血だるま剣法に近い映画だったので、階級闘争的に「総括」と訳してみたら、どうだろうかと思いましたコンクージョン。

願いは叶う。
待望の完全版ついに公開!
映画史上空前の大傑作、そのさらに巨大なる全貌。
王を称えよ!さらに称えよ!

もちろん奴隷剣士カッタッパがじゅうようなやくわりを果たすので、それで階級云々を考えたです。学校の教科書で、今でもインドではカースト制の名残があってスードラとかアウトカースト出身の人たちが社会で苦しむ場面があると習うですが(習わないかな)、例えば仏教にはカーストがないから被差別賤民は仏教に改宗するわけでそうなると仏教徒はアウトカースト出身が多い宗教、みたいなレッテルが醸造されるという。そういうのキツいですよね。本願寺派
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前作でカッタッパと語らうナウシカのユパというか精励の森人精霊の守人のバルサの師匠みたいな人が出るかと思ったら出ませんでした。が、別に文句はありません。
チャン・ツイィーとチャン・イーモウの四面埋伏(ラヴァーズ)みたいな場面がある気もしましたが、総じて、今回も中華映画とは近くなく、韓流に近いと思いました。ハリウッド映画とも近くないと思いますが、スリーハンドレットがあるので、やむをえずそこは近いと。日本語=タミル語源流説の大野晋が、日本語に近いはずが共通の古語が全然貧弱なのでやはり別言語のハングルについて、ハングルはシンハラ語とルーツが同じ単語が多いのでハングルはシンハラ語が源流ではないかとどこかに書いてた気もします。この映画はテルグ語ですが、膠着言語なので、耳で聞いて韓流に似た響きに聞こえてるのかもしれないと書いたら誰か信じるかもしれないと思いました。

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予告動画を見ると、エンドロールまでちゃんと見れ、とあり、見て、う〜ん、まあそりゃそうかなと思いました。インディラガンジーバナジルブット。帝王学の教育を受けていないからというわけでなく、あまりに感性に頼り過ぎのマヘンドラちゃんのその後は危惧がつきまとうと私も思います。映画最後のお触れなど、「国民よ良民であれかし、さもなくば絞首刑ぞなもし」てなもんで、それはすぐ恐怖政治に転化する可能性もあるやん、と誰もが思うかと。アマレンドラの死からマヘンドラに切り替わった瞬間は、ワキの甘いジョナサンからジョセフへの華麗なる転身のように見えたのですが、マヘンドラはジョセフではなかった。

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もっと、桶狭間というか本能寺というか、真珠湾というか?完璧な王であるアマレンドラなので、よほど卑怯に隙を突かないとヤレないだろうと思ってまして、そういうのだろうから特に観なくてもいいかな、と、実は思ってました。違った。甘ちゃんというかぼんぼんというか、無欲というか天真爛漫というか、物心に執着しない、簡単に手放す(またすぐいろいろゲット出来る自信=過信が背景にある)そういうアマレンドラの弱点をねちねちえんえんと敵はついてきて、薄皮をそがれるように天賦の才あふるるアマレンドラは、彼の地位や権力を一枚一枚剥がされていくです。ここが長丁場なので、実に韓流でよかった。ねちねち本当にいやらしい。本能寺や桶狭間のように一瞬で天地逆転なんかしない。腹黒い裏切り権謀術数がはびこってはびこって、無為徒食になってなおカッタッパが、それも大きな罠の中で蠢動する。

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ラッキーセブンなのでいちばん好きなことを書きます。この映画、何がいいかって、デーヴァセーナです。前作の米櫃王子を彷彿とさせる、公衆の面前でのさらしもの生活苦闘25年も凄かったですが、本作の、土井たか子並みの、ダメなものはダメと、大国にすぐケンカ売るわ姑にすぐケンカ売るわ、正論正論天下の大正論は分かりますが、おまーさげまんやろ? 的な天下無双の大活躍が最高でした。この映画のタイトルは個人的にはバーフバリでなく、デーヴァセーナの大冒険です。デーヴァセーナ、子鹿に触る。前作のアヴァンティカが、寝てるあいだに刺青彫られて、彫った男を好いてしまうという、んなアホな的女性でしたので、本作どうなることかと思いましたが、デーヴァセーナに救われました。シヴァガミの瞳孔のない大きく見開かれた黒目も素敵ですが、デーヴァセーナです。インドはほんとに痴漢の多い国だと思いますが、瞬時に指切り落とすとか流石です。チャウ・シンチーの大西遊を、二部作というものは云々ということで、前作の感想で書いたのですが、あちらはカレン・モクがアテナ・チョウに変わったからというわけではないのですが、しかしやはり二作目は駄目でした。今作は、エイリアンとかターミネーター並みに、二作目がグンバツに面白かったです。ぜんぜん関係ないが、「広州殺人事件」"九品芝麻官之白面包青天"にアテナの人が出てると思い込んでたのですが、今検索したら出てなかった。なんだったのか。

(8)
生まれたばかりだとまだ首が座ってないので、あの赤ちゃんの持ち方はこわいです。

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手のひらを上にして、その上からもう一人の人が手のひらをかぶせると、インドの誓いになるのでしょうか。中国人だと、「宣誓!」というあの手のひらのあげかた(ハイルヒットラーじゃないよ)をしながら"我發誓!"と言ったりするような気がします。聖書に手を置くのは、香港の法廷とかだとやってたのを、ジャッキー・チェンの映画で見たような気がします。

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おろちどっぽとかはんまゆうじろうとかのように、25年経っても全然おとろえてないよ、って設定なんでしょうが、マヘンドラ若いので、先に息子倒してしまう(一作目)のは、ミスったような気もします。年齢的に25歳も年の差ハンデないラスボスのほうが公平感が出たと思う。フィジカルな殴り合いなので。

(11)
ザ・フールな展開のところで寝てました。だからイノシシ狩りがどうとかウィキペディアに書いてあっても、あー寝てたなーと思うだけ。長丁場の映画でしたので(正直この辺りまではまだ気乗りがしなくて、関内に行ってポップアイ見たかったと思ってました)寝る気まんまんでした。人生で一番寝た映画はタルコフスキーではなく、沈黙の戦艦許されざる者二本立て(早稲田松竹)です。二本通して寝た。

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王を称えよ!
ある日、シバドゥは自分が今や人びとの語り草となっている伝説のヒーロー、バーフバリの息子だと知る。彼は父親の家臣カッタッパから父やある人物の裏切り行為により命を落とし、王座を追われたという話を聞く。かつて父バーフバリはカーラケーヤとの戦いに勝利し、国母シヴァガミから王位継承者として認められ……。
Baahubari Baahubali bāhubari バーフバリ バーフバリ Baahubali bāhubali Baahubali bāhubali bāhubali バーフバリ Bahubali Baahubali bāhubali バーフバリ


アミューの手描きポップ好きなのですが、最近思うところあって、写すのはペンディングしようかなと。ただ、「シバドゥ」は、「シブドゥ」やろ!と突っ込んでほしかったのかなと思います。
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/4a/Bahubali_With_Prabhas.jpg/360px-Bahubali_With_Prabhas.jpg
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B9
以上
【後報】
シネマリン

シネマリンの絶叫上映、台風とカチ合ったわけですが、無事やり遂げたみたいで、その後のポップアイの上映が中止になったとか。電車もぜんぶとめたわけですから、しかたなしかと。
(2018/10/4)