『ホッピー好きの夫婦があちこち飲み歩いてみた』読了

ホッピー好きの夫婦があちこち飲み歩いてみた

ホッピー好きの夫婦があちこち飲み歩いてみた

本当は『極光のかげに』(岩波文庫)か『ドーヴァー 1』(ハヤカワ・ミステリ967)を読み終える予定だったのですが、台風対応で憔悴して読めませんでしたので、これをここに置きます。

装丁 シマダヒデアキ(L.S.D)
●初出『本当にあった笑える話』2015年6月号から2018年8月号まで。2015/8, 2016/4, 2017/10は連載お休み号(と思う)

帯裏に、三冷」ホッピーという言葉があり、分かりませんでしたので検索しますと、ホッピービバレッジ推奨の飲み方とのことで、メーカ公式で「三冷」を単語検索しましたが、この本の発売告知しかヒットしませんでした。
https://www.hoppy-happy.com/news/2018-07-25-4401/
https://www.hoppy-happy.com/cms/wp-content/uploads/2018/07/HNR014_HoppyComicBunkasha_20180725.pdf
頁6、一軒目の紹介に、もう三冷の説明があり、それによると、よく冷えたジョッキ。よく冷えた焼酎。そしてよく冷えたホッピー。氷が入っていなので(ママ)ホッピーの味わいが濃い。だそうです。
焼酎を冷やすのか、う〜ん、と思いながら読むと、中身はもういろんなお酒でよいらしく、頁12でウォッカホッピーが出てきます。冷やすんなら、そうだろうと。頁58のホッピーは中身の焼酎をシャーベットにしている。頁84は泡盛ホッピー。桂花陳酒ホッピーをどこかのページで見た気がするのですが、付箋をつけ忘れまして、見つけられませんでした。と思ったら頁73。

頁10、埼玉志木の中華居酒屋。羊肉串(ヤンロウチョワン)が「ラム串」という和名で登場し、事実上の中華街西川口文化圏から池袋に連なるラインの底力を感じました。キムチが朝鮮漬けになる過程を今世紀追体験してるようなめくるめくナントカ。

著者の男性のほうの方は、名前だけ見て、渡辺和博係累だったら奥が深いのにな、いや何を根拠に、と一人芝居しました。

女性のほうの方は、飛ぶ鳥も落とす傘寿まり子の作者で、傘寿まり子もそのへんにあった時があるのですが、未読です。別の漫画で第44回日本漫画家協会賞大賞を受賞してるとは知りませんでした。
頁62までの二十回は毎回「ホッピーのおいしいお店を訪ねるレポート」なる序文をかたくなに守っていますが、その次の回からスパッとその序文を斬り捨てています。こういうのおもしろいです。変わり身。
ただ、あとがきで、「最後までお読みいただきありがとうございます」と書いてるのは、博報堂に入社した某知人が(現在はもうとっくに独立してるらしい)「プロなら、読んでくれてありがとうとか言っちゃダメ」と言ってたのを思い出しました。そういうこと言われると呪縛になりますか?なりませんか? どうでしょう。以上