『風水ペット (1) 』(ビッグコミックススペシャル) 読了

アルファベットのタイトルはローマ字の"Fūsui Pet"ではなく何故か拼音の"Feng Shui Pet"但し、ウェード式も同じスペルになりそうでした。
装丁/デザイン:柳谷志有(mist)下記のように凝ったページノンブルを使用しています。


風水と可愛い動物は世界を動かす――!!?
異色経済漫画!?
今、“経済”という名の暴力が蔓延する社会で、とある田舎の一軒家から世界を動かす音がする……鶏、ワニ、猫、犬?? 可愛い動物たちの力を借りて、風水パワー全開の驚愕の投資術が試行される!!!!

ほかのマンガを買いに行ったのですが、目について買いました。A5判型の漫画は今でもあるのですが、この手の描き手のこの判型の漫画は本当に少なくなった。よってなかなか見つけない。今回何かの奇門遁甲で見つけることが出来ました。善き哉善き哉。むかしはガロ系の漫画家がたくさんいたんだなあと。

私は正直この人の漫画は、『刑務所の中』まで読めませんでした。なんというか、どうもダメだった。諸星大二郎は読めるんですが、この人はダメだった。なんかイヤで。スーパーアクションのムックに書いてあった、それほど面識のない同業者に、よかれと思って蛾の蛹を封筒に入れて郵送したが敬して遠ざけられたエピソードとか、そりゃそうだろと思った。相手はナイーブセンシティヴ。それが、出所後に描いた、『刑務所の中』『刑務所の前』はスラスラと読めて、あまつさえ面白かったので、矯正効果って、本当にあるんだなあと思いました。好きなことして好きなカップラーメンだけ食べて生きてきた人が、ムショの規律ある生活で真人間に更生してゆく。素晴らしいです(棒

<目次>
第1話 輝く鱗
第2話 猫ドテラ
第3話 黄燐団
第4話 ツバクロ婦人
第5話 黄金隠宅
第6話 狼蜂起
第7話 満州黄金大蒜
第8話 景徳鎮猫

初出はビッグコミックオリジナル2017年1月増刊号〜2018年3月増刊号

ほかのキャラはよく分かりませんが、大同さんはゴチエイかなあと。「反日」と書いてますが、漢語なら"抗日"ではないかと。小学館インターナショナルがこの漫画を大陸でも正規翻訳出版出来ますように。祈り合掌。家蓮さんが、頁13で「かれん」頁173で「いえれん」、とルビが変わっている意味が知りたいです。頁186の会話は面白かった。ゴチエイなのかな〜 頁59上の絵も好きです。バーナンキとジョセフ・キーナンを混同していて、東京裁判好きだなあと思いながら読んでました。ちがった。頁160右下は作者なりのサンビスカットかもしれませんが、なにもかも違う気瓦斯。童女よりJKの時代。

線が、昔より粗くなってる感じで、だからこそ私が読めるようになってるのかもしれないと思います。昔の書き込み量だと敬遠していたかも。年輪でしょうけれど、それでよしだと。

以上
【後報】
大同さんは、往年の高島俊男にも似てると思います。お言葉ですが…
(2018/11/14)