家で夜を過ごすので引っ張り出してきた積ん読見DVD。2003年モトローラ携帯の旅。
ジョニー・トー映画で私がDVD持ってるのはこれだけです。でもそれは偶然です。私は香港ノワール評論家ではないので。キネカ大森で柔道龍虎房を見て、その後、当時もうGoogleとアマゾンはあったので、杜監督のほかの作品をパソウコンから検索して、ポチるというかネット注文して買いました。そしてそのまま十年以上タンスのコヤシになっていた。アマゾンでこのDVDは斉藤博昭がレビューを書いていて、買うと、中に入っているパンフは、町田智浩が文を寄せていて、"VARIETY"の評が訳されて収録されていて、私が、昔のガイドブックの言い方「チムチャッツイ」で今でも読んでしまう尖沙咀MAPがついてたりします。なんでこんな💪力こぶ入れてるんだろうみなさん。
都市の深夜、ひとけのない路上のふいんきを味わう映画です。私の記憶の中の香港チムチャッツイ、特に重慶大廈厦チョンキンマンションから彌敦道ネイザンロードモンコックは、日本以上に不夜城というか、点心ディムサム飲茶ヤムチャ、終夜営業のマクド、セブニレブンに溢れているはずなので、こんなにひとけないかなあという気はします。でも一本路地に入るとやっぱりこわいのかも。
なんとなく、私としては、六本木から少し外れたあたりで、東京タワー見ながらだらだらその辺うろついてるイメージに近いです。深夜は、雨上がりのしっとりした空気が、とりわけ印象に残りますので、この映画も使っています。ほとんどのキャラが半袖だし。深夜二時過ぎだから仕方ないのか、ラリってるというかスリクというか、そういう人物がまたみんなその辺にほんとにいそうなのばっかでした。クルマは縦列駐車せねばならぬ。都会なので。でも路駐だとイタズラされるリスクがあるやもしれぬ。この映画は、モータープールに入れる場面がないのですが、香港中心地は24時間営業のモータープールとかないのかもしれないと忖度しました。
ジェイ・チョウのこの歌のときのポスターがでかでかとビルに貼られています。
エンディングを観ると、ビッグエコーとか、トミーミュージックとか、中國氷室(深夜二時、パトロール中に油売って小腹を満たす場面で登場。閉店中なのに中では婦人警官がレモンコーヒー柠檸檬咖啡なる飲みものをオーダーしてたりする)とか、プラモ屋(銃を紛失した刑事が、似た感じのモデルガンをホルダーにさしてとりあえずしのごうとする場面。黒沢映画を意識してるのかと監督は日本のインタビュアーから質問されてます)とか、ゲーセン(ガンダムDXとカタカナで書かれたアーケードゲームがあります)とか、登場する実在の店や看板に対して、例の"特別鳴謝"special thanksがなされています。特によく登場するのが、ぽつんと路地にある電話ボックスの後ろにデカデカと貼られた"修身堂健康纖體服務中心 Sau San Tong Healthy Trim Institute" の看板で、各店舗の℡番号と、横たわるビキニの姉ちゃんがニッコリ微笑んで"係我至健康至完美嘅選擇"とのたまう写真です。
そんな映画です。PTUは"Police Tactical Unit"の略だそうで、シャンガンジンチャァトゥーシュージードンブードゥイと北京語で読んだり"香港警察特殊机动部队"と簡体字で書いたりすると香港人が気を悪くするかどうかは知らない。交番駐在でなく、こうやって巡邏業務してるんですね。日本のようにパーカーや変な三輪バイクで二人一組で動くのでなく、八人くらいの小隊でとほで動く。
チムサーチョイ の発音: チムサーチョイ の 日本語 の発音
以上