『世界の美しい地下鉄マップ』鑑賞

 中央林間の大和図書館分室で見かけて、その場で椅子に座ってぱらぱらめくった本。

世界の美しい地下鉄マップ 166都市の路線図 を愉しむ

世界の美しい地下鉄マップ 166都市の路線図 を愉しむ

 
Transit Maps of the World: Expanded and Updated Edition of the World's First Collection of Every Urban Train Map on Earth

Transit Maps of the World: Expanded and Updated Edition of the World's First Collection of Every Urban Train Map on Earth

 

 編集 尾崎憲和 葛西陽子 編集協力 フォースター紀子 デザイン 三木俊一(文京図書室)制作 朝日メディアインターナショナル

シリウスは行ったことあるのですが、ポラリスとかプレアデスとかペテルギウスとかカノープスには行ったことないので、トイレ借りるついでにひょいと覗いたのですが、こっちはLANフリーでなく、また、コンセントのソケットをとりつける穴だけ長机の各スペースにふさいであって、計画変更か何かで、公衆LANも電源供給もとりやめたのかなと思いました。東急ストアのテナント群から明確な境界なく公的施設スペースになりますので、なんとなくそうしてみたんだろうと思います。

で、大和や海老名の、レイアウト命系図書館の特徴として、棚のそこここに、お勧めなのかなんなのか、インテリアとしてきれいな本がたてかけてあり、この本はおかべたかし&山出高士『くらべる値段』の下にありまして、北京や上海の膨張を続ける地下鉄網を理解するよすがになればと思って開きました。

 結論からいうと、字が細かくて網目のような各都市の地下鉄網のタイプ別の違いとか違いが生みだされる地形の違いとか歴史の違いとかはよく分かりませんでした。日本の地下鉄は環状と直線の組み合わせみたいに、東京と大阪と名古屋だけ見ると思ってしまいますが、そうでない神戸もあるので、よく読みんしゃい、マニアなんだろ?というような本な気がします。札幌も載ってます。ゾーン1から4までに都市を大別しており、歴史的に初期の地下鉄網から最新まで数図載せてるのがゾーン1、一行か二行のデータのみで図が載ってないのがゾーン4です。横浜はゾーン4。福岡も載ってるみたいですが、どのカテか忘れました。

かつて東大生産研の喜連川先生でしたか、十年以上前の国会図書館主催の講演で、これからのパワポとかは百インチとかの大型ビジョンや、プロジェクター投影を前提とした細かい書き込みが主流となるのではないかと、言ってましたが、その予言はハズれ、ちっさなちっさなスマホ画面を必死ににらむのが主流になったわけですが、地下鉄路線図みたいなものは、各駅の付加情報まで見ようとするなら、やっぱ巨大画面でないとだめと思うわけで、この本、原書はコピーライト見ると少なくとも四回は改訂版出してるみたいですので、そのすべてに電子版があるのかないのか、少なくともキンドルはないんだなというのが残念閔子騫でした。

イランのテヘランにも中国の成都や南寧にもナイジェリアのラゴスにもペルーのリマにもメキシコのグアダラハラベネズエラのカラカスにも地下鉄があるとか、想像も出来ませんでしたので(アゼルバイジャンのバクーにもある)もっと突き詰めて教えてほしかったです。データのみの横浜の同じページに、蘭州にも一本だけ建設中とあり、なじゃそりゃと思いました。あと、かつて思った、共産圏って北朝鮮含めどこも地下鉄作ったけどベトナムはないよな、のベトナムに、今は地下鉄あるのか見そびれました。バンコクの地下鉄はページ開いて確認したのですが。

モスクワと北京と平壌に地下鉄はあったので、ハノイにないのはやっぱ戦争の傷跡がそれだけ深かったのだろうなあと思っていまして、それが現在どうなったのかは知りたかったです。検索すればいいだけの話ですが。東欧は軒並みなんとなく地下鉄ある気がするんですが、イメージだけだったらなんあだなあと思います。キューバハバナはあんまし考えません。それで言うと、ソ連スターリンの遺体冷凍保存して絶えず霊廟に献花ウエルカムにしたのに対抗して、中国が毛沢東のどう見ても蝋人形を冷凍保存がどうとかで参拝ウェルカム立ち止まらず歩いてくださいにしてるのに対し、ホーチミンが逝去した時ヴェトナムは冷凍保存せず、「暑いからね」とか一言で片づけられてたあの時代、金日成どうなるのか興味津々でしたが、結果はまあそういうことで、現実って時として盛り上がらないものだと思ったものです。

あと、地下鉄マップのみで、車両の図版はいっさいないので、そこはオタの人にとって大いに片手落ちではないかとも思います。

原書をどう訳したのか、編集や制作が列記してあるので、相当縮めてリライトしてたらそれもなんだなとも思いました。以上