『古書狩り』(ちくま文庫)これから読みます ⇒読了

 カバーデザイン 南伸坊 あとがきあり 解説 長山靖生

古書狩り (ちくま文庫)

古書狩り (ちくま文庫)

 

 アマゾンの著者名は表紙や奥付の「彌」が、当用漢字だか常用漢字の「弥」になってるなと。

これから読みます。『小蓮の恋人』の感想が書き上がるはずでしたが、予定は未定でした。

【後報】

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横田順彌 - Wikipedia

読む本が一時的に払底して(読んでも感想を書ききれないので、リクエストを控えたこともあって)それで、かさばらない文庫でも読むか、そしたら近書は比較的字が大きいちくまがいいかなと(近書はどこも活字大きいですが)、図書館でぼーっと棚を眺めていたら、この本と目が合ったので借りました。そして、読後、感想を書こうと検索したら、追悼展を知り、しかもそれが「びっくりハウス」を冠したものであり、私はコサキンリスナーであった時代とこの人の本を読んだ時代がかぶってたくらいの人間で、古書としてのこの人はジャンルが違いすぎてあまり… という感じだったのですが、そいうした人間も観に行っていいのだなと思うような回顧展のタイトルで、こんな縁もあるんだと思ったです。しかし今週末終了とのこと。行けるだろうか。

初出は「月刊小説」の1990年から1993年までのとびとびの号。単行本は1997年ジャストシステムから。勘定奉行一太郎。ちがうか。

上にも書いたように私はこの人のダジャレ時代のファンで、松戸菜園とか、最新のバイオテクノロジーを駆使してゴボウとニンジンの味両方を楽しめ、キンピラを作る際も二つの野菜を別々に買わずともよいため大変助かる新野菜ゴボジンとか、茜襷に菅の笠は、本来アカネダスキーにすげえのかさの意で、同名ロシア人の男根の大きさを称揚したものであるとか、ワースト・レンズマンとか、ロングロングアゴー銀河の片隅で、ベン・ケノービならぬケン・ベンノーヒとか、そういうものが好きだったので、『山田太郎十番勝負』などは野生時代でライブで読んでましたが、枯渇したのちに生活のために無理やりひねり出してる感じが見るにしのびなく、遠ざかっていったです。古書も、私が、茅ヶ崎までママチャリで往復して『蒋介石秘録』全十五巻揃いで買って、サンケイだって中国マンセーしてたりしてんじゃん、とニヨニヨしながら読んだり、大航海時代叢書の端本とか北畠親房神皇正統記とかをゲラゲラ笑いながら均一台から拾ったりしてるのとはあまりに違うので、まあそれだと没交渉です。人間の情報処理能力には上限がある。

大航海時代叢書 - Wikipedia

本書は、古書にまつわるさまざまな短編です。せどり男爵的猟奇譚あり、ほのぼのドラえもんミステリーあり、カフカ『変身』の主人公グレゴール・ザムザをもじってミズコール・サムサにした主人公は、さて、問題です。朝起きたら何になっていたでしょう、という小説は、ヨコジュンだったかかんべむさしだったか… という話ありで、まあ、軽く読めました。山崎洋子を読んでみようで、『グソア アルバニアの幸福』という本が検索で出たので読んでみたら、著者は同姓同名の別人で、看護婦やめて世界放浪の人が、アルバニアの障害児教育にNPO絡みで関わって、その後単身同国にヴィザなしで徒歩で入国しようとするルポでした。その本とおなじくらい、軽く読めた。

『姿なき怪盗』だけ、動機は分かったのですがトリックが分からず、書いてないので、息子が開店前にやったのかな、息子が犯人だろうと読み返したら、店舗と住居は別とあり、それじゃ難しいな、いったいどうやって監視の目を欺いたのだろう、と不思議なままです。誰か種明かしを教えてほしいです。チートとして。以上

(2019/10/14)