『吸血鬼すぐ死ぬ (13) 』"The Vampire dies in no time."(少年チャンピオン・コミックス)"SHŌNEN CHAMPION COMICS" 読了

 その辺にあった漫画。表紙は、「第157死 君はステキなアシスタントさん」で、主人公のたぶんライバルが「トーン仕上げをお願いします ☆マークのとこにまずトンフラを強めでヨロシク」作業中のカット。デジタル作画じゃないんですね。

50th 必死こいて半世紀 週刊少年チャンピオン

吸血鬼すぐ死ぬ 13 (少年チャンピオン・コミックス)

吸血鬼すぐ死ぬ 13 (少年チャンピオン・コミックス)

 

 cover design : 5GAS DESIGN STUDIO

死ねば死ぬほど面白い!!!笑いが無限にキマる!!!!!すぐ死ぬハイテンションGAG

帯裏はグッズ販売とスピンオフの告知

吸血鬼すぐ死ぬ(13) (少年チャンピオン・コミックス)

吸血鬼すぐ死ぬ(13) (少年チャンピオン・コミックス)

 

カバー裏

闇夜にざわつく新横浜!蠢く吸血鬼は恐怖かはたまた大爆笑か!?新横浜の地下で秘密のトーナメントが行われ、憧れのハワイは現実か幻想か!?ヒナイチの兄が現れ畏怖すべき吸血鬼は漫画家のしもへとなって働いて!?

ラルクの師匠、“氷笑卿”ノースティン現る!!伝説の退治人・ヘルシングはエロDVDで威厳を失う?

カバー折に、ファンレターの宛先と、アシスタントと編集各位へのスペシャルサンクス、13巻ではドラルク(主人公の吸血鬼)は何回死ぬでしょうかというクイズがあります。巻末に本誌掲載時の各話キャラクター紹介の再録があり(毎回その時のノリで紹介文章を変えているらしい)そこにクイズの答えが載っています。初出は週刊少年チャンピオン2018年40~44号、46~53号。刊行が今年の夏なので、週刊連載にしては間が空いてるなと思う反面、検索結果のツイッターまとめ記事で、最近の体調不良による休載が読めたりして、ご自愛くださいと祈念します。

吸血鬼すぐ死ぬ - Wikipedia

とらのあな限定★イラストカード特典★

俺はカズサ 吸対本部長にしてヒナイチの兄 趣味は人間観察とソシャゲとガチャ 最近悲しかったことは9万入れてでなかったこと

 このセリフは分かったのですが、このセリフの入っている四コマ漫画がさっぱり分かりませんでした。ペンギン屋さん?

頁6「新横浜最弱トーナメント」

選手紹介 肩めちゃ凝る夫 ソシャゲのしすぎで整体の先生にバックブリーカーをかけられた体よわ界の期待の新星 今大会紅一点!RNリングネーム・万年床女!!病弱な17歳キャラのつもりが気付けばただ体力のない28歳 土曜はいつも起きたら4時 ごはんは流しで食べる女」 

 ここのセリフもついていけました。あんまりありがたくありませんが、こういう人間を知っていることがひさびさに役に立った。作者なのか作者がおちょくれる同業者がモデルなのか分かりませんが漫画家が登場しますが、その漫画家が「あー あの ぼくデビュー遅くてさぁ… 30までほぼプーだった」(頁133)と語るところなどは、中高年のひきこもり問題も鑑み、もっと掘り下げてもいいかなと、ちらっと思いました。たぶんけっこうな年の人じゃないかな、作者は。若くはない気がする。

新横浜が舞台とのことですが、私は日産に行く時も小机から行く派なので、よく分かりません。新横浜も駅前に千円美容室の"IWASAKI"があったように思う。菊名とか大口のほうが味があるのに、新横浜かあ。ファミマがモデルと思われる「ヴァミマ」というコンビニがわりとよく出ますが、時事ネタは風化するから使わないのか、ファミチキ先輩などは出ません。イートインが10%課税か脱税かの世の中になった今、私にはつくね串しかファミマの意味はないのですが、つくね串も出ません。

www.family.co.jp

この漫画もまた、誰かがギャグや奇行をすると、ツッコミ役のキャラの左向きや右向きの顔が挿入され、その顔は、白目むいて涙を流しながら口をあんぐりあけていて、「◯◯じゃね~よ」「それは◯◯ですから~」等の解説的ツッコミ台詞が入り、それで、ギャグや奇行の説明をしてもらえて楽ちん楽ちんという、昨今の風潮の漫画です。野中英次の頃は、真面目な池上遼一キャラが突っ込みを入れるギャップがおかしかったのですが、いつからだろうか、『斉木楠雄のΨ難』の頃にはもう、こうした手法が市民権を得て確立され、そればっかが増えてきたと思います。チャンピオンの往年のギャグ漫画、『がきデカ』や『マカロニほうれん荘』だと、沖田そーじや西条も突っ込みは入れてたが、冷静な呆れ顔だったり、紅潮したはずかしがりで、さほどオーバーなリアクションではなかったし、ギャグ解説の登場頻度も今より低かったと思います。オーバアクションのインフレはもう時代の変遷なので仕方ないとして、その演出に頼りすぎないでと、故ZARD岡村孝子のように願うだけです。

ハワイといえばチャイナマンズ・ハット。あと、「なんね」が口ぐせの女性キャラを、博多女性もしくは肥後もっこすレディーと思っていたのですが、ウィキペディア見たら中国人だった。なんで九州弁なんだろう。

f:id:stantsiya_iriya:20191105182038j:plain

以上