コレクション - 世田谷文学館
世田谷文学館に小松左京展を観に行って、常設展に入ったら、あと十五分でプログラム開始と言われたので、なんとなく待って、見てみました。
ムットーニ - Wikipedia
もらった八折の紙の表紙部分。それぞれの作品紹介は画像があるし、ムットーニの写真もスキャンしたらアレなので、あたりさわりのない部分だけ此処に載せます。
最初、ムソリーニのもじりの名前で、フザけた人だと思いました。ケンペーくんみたいなのかと思った。そのあたり、売り込み等の活動中、フリクション多かったのかどうか。
私が見た作品は、羽が広がるくらいで、基本的に人形じたいは動かない(と思った)です。足が乗ってる台座とか、人形を宙に浮かせた太いピアノ線が据え付けてある台座が、動く。人形の手や脚や首は動かない。1/35プラモの兵隊みたいな感じです。で、音楽にあわせて、ライトが明滅したり、背景が映し出されたり闇にもどったりして、時には鏡も使いながら、物語が進展してゆきます。①「スピリット・オブ・ソング」が宮沢和史の歌。本を開くと中に天使。2006年。②「眠り」は同名のハルキ・ムラカミの短編。舞台は鏡のある部屋。寝具はない。2007年。③「漂流者」が漱石の夢十夜から。舞台は大海原さおりしおり。2007年。②か③で、ムットーニは伴奏のトランペットも吹いています。②③④朗読はすべてムットーニ。④「アローン・ランデブー」はブラッドベリの短編。舞台は宇宙。2006年。
作品はなべて一台、弐台と、量詞「台」で数えること、おそらく電源100~110Vであることが八折の紙から分かります。箱の大きさは、②③がH1200✖W400✖D400。④がH1200✖W300✖D320。①はH1600✖W350✖D380。
人形は動かないのですが、なんとなく、音から、最初は、シュバイマイエルというより、以前葉山に見に行ったクエイ兄弟みたいな気がしました。クエイはクレイアニメで、ムットーニはからくり(小屋の)人形ですが。
「クエイ兄弟―ファントム・ミュージアム― Quay Brothers PHANTŒM MUSÆUMS」に行きました - Stantsiya_Iriya
で、音楽とともに盛り上がり、明かりが消えて静かになる展開が多いので、演出としては鉄拳の振り子(パラパラまんが)みたいとも思いました。まー振り子のほうがあとですが。
有楽町の交通会館でやってる幻獣展でも、マッド・アマノスクリーミング・ジョージの作品なんかはギミックを取り入れてましたが、こういうふうに物語を起承転結で見せるのはないかったかな。
光線のあてかたなどで、同じ顔の人形がかなしんでいるように見えたり、不穏な感じになったり日常にもどったりするので、お得だと思いました。職員の方が毎日28回作品説明をして、いすを出したり戻したりしてるのですが、交代するだろうから、同じ人じゃないんでしょうね。
諸星大二郎の漫画なら、ムットーニは箱をひとつ背負って、諸国をさすらわなければならないのですが、そうではないので、よかったですね。以上