『SPY×FAMILY 1 』スパイファミリー(ジャンプコミックス)読了

 表紙の男性が持っている新聞の活字:DAILY OST   TENSIONS O&W, EXACERBATE COLD WAR! WATCH OUT FOR SPIES!

SPY×FAMILY 1 (ジャンプコミックス)

SPY×FAMILY 1 (ジャンプコミックス)

 

 編集協力/由木デザイン カバー、表紙デザイン/シマダヒデアキ(L.S.D)

 コミックス編集 柳田かな子 担当編集 林士平

SPY×FAMILY 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

SPY×FAMILY 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

 日本人がこの世界に似た架空の西洋世界を描く時の弱点のひとつに、「黒人が出ない」があります。ハリウッド映画のように、一定の比率で有色人種を出さねばならない法的拘束(だから、黒人が出ず、黄色人種が出るだけでもいい)から自由というだけかもしれませんが、でも、出てもいいかなと。頁61で、クラシックな東西冷戦下の'60~'70年代を意識した建築物と服装の中に、私服で髪下ろした主人公が、吉田栄作のように白Tとジーパン穿く、くらいは描くのに、勿体ない。

オストという国名で連想するのはチャップリンの独裁者です。

頁48と頁85にはあとふる売国奴という単語が出ますが、先のはわるものの台詞で、後のはドレスアップした殺し屋ヒロインの台詞なので、いい言葉なのか悪い言葉なのか読者がブレるように出来ています。いや、先に悪漢のセリフで出して、違和感を感じた読者に配慮して、正義の味方からも同じセリフを口にさせて、「売国奴」はよいことば、と認識してもらったのかもしれません。というのはアレで、殺し屋といっても自我のない、操り人形ですから、あとで善と悪と殺人について、葛藤とか苦悩とかする伏線かもしれません。売国奴が出るなら性奴隷という言葉も出してほしかったですが、少年誌だから無理か。漢奸は出る余地がない。

おまけまんがあり。

初出は「少年ジャンプ+」という雑誌で、2019年17号19号21号23号25号掲載とか。週刊連載にしては最初の三話までがブ厚いなと思ったら、週刊連載ではないそうなので、理解しました。最初の二話だけ新連載攻勢の大増ページだと思います。

ヨルという継母役の女性(ヒロイン)の髪の毛を覆うヘルメット状の布の正体を知りたいのですが、ただたんに「カチューシャ」でいいのでしょうか。

数年前の韓国映画の「レッドファミリー」を思い出しました。あれも偽装家族だった。韓国に潜入した北朝鮮工作員一家。

映画『レッド・ファミリー(原題:붉은 가족)』劇場鑑賞 - Stantsiya_Iriya

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この漫画がすごい!を獲った漫画ということで、その辺のまんがの山からレスキューしてもらいました。

何がすごいのかまだ分かりません。ヒロインの髪形とヘルメットみたいなカチューシャがそうなのかもしれません。以上