ビッグコミック2020年3月増刊号掲載(諸星大二郎劇場18 Morohoshi Daijiro Theater Vol.18)『アームレス』読了

ネタバレですが、諸星大二郎が、母親目線で母性愛を描くとわ。おどろき。

こども目線なら、大英博物館マンガ展カタログに全編収録された『商社の赤い花』とか『袋の中』(これは世に一ジャンルを形成する猟奇耽美ものをやってみたかっただけな気もします)とかあるのですが、キホン、諸星女性はそれを裏切る『アダムのすけぼね』とか『沼の子ども』みたいなものだと思っていたので、お話自体よりそっちに気を取られました。だんだんに女性観が変わっていったのでしょう。西遊妖猿伝でも、版が変わるたび死に方が変わる竜児女、ナタママの地湧夫人、しちせんこ、人参果のナントカ夫人(名前忘れた)、トートバッグになった一つ目のヘビの子、等々、だんだん、だんだん、変わってゆく。プーソーのある池袋から、痴気情事へ移ったのも大きいのかも。

<ほかのまんが>

刀工まんががあってギャラリーフェイクも同じねたというのが楽しいと思いました。なんだか分かりませんが広告代理店をそんな簡単に許してはいけない気がします。でもこれくらいの年だとそろそろ肩たたきで、大手の肩書の仕事は強制終了、独立させられたりしてないんだろか。それって昔の話ですかね。神社の紙吹雪をどうやって片づけるのか知りたいです。泣いたらあかん。

保護司のまんがでアナーキスト岩波書店本表紙を出す人が描いてるまんが、という目でしか見れないまんが。

頁127

「編集者に騙され続けて体がボロボロです… 

 医者の不養生。頁129の監督のせりふといい、中谷美紀ムロツヨシのせりふが分かったようで分からないあたり、この漫画家さんは、エッセイまんがのほうがはるかに特性を発揮出来る気がしました。あと、ウィキペディア見て、ドラマ公式のキャスト一覧を作者ページにコピーアンドペーストするとこうなるのかと思いました。

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ずいぶんおおごとみたいなhtmlです。

ゴーダまんがは、ずいぶん手厚い福祉で、いつもと味が違うと思いました。妹に食糧を与えて餓死する兄は、火垂るの墓こうしろと天国の野坂に投げつけてる気がします。

『BUTTER』みたいな新人まんがは面白かったです。パパ活よりこういう方向性が世の中には必要なのだと思う。

地下沢中也じゃない人の漫画は後で読みます。フランスでも大反響まんが、莫迦でも入れる美大と卑下してますが、口動かすより手を動かしてるなら、そのほうがいいと思います。あと、『まいこさんちのまかないめし』は何故海外翻訳されてないのか。話はそれから。ゾンビまんがは後で読みます。

ショパンは「転」。洒落に関わる一連の企画が終わるようで、これは念仏のようにはいかなかったんだなと。明暗を分けたのは何か。

岩谷テンホーは五島出身のなんとかねるが引退したので元気がないと思います。山科けいすけも元気がない気がしますが、こちらは理由不明。

むかしのゴルゴ13はむかしの映画と共通のけれんみがあったと思います。今はもうムダにガラガラ蛇撃ち殺したりしないので。

ビッグコミック増刊の発売日を忘れていて、17日発売なのに買うのが27日になりました。返品前にコンビニに行けてよかった。本屋にはもうなかった。ビッグコミック本誌を読んでいて、もう発売されてることに気づきました。検索したら、全然関係ないニューズウィークの、徒歩日本横断紀行が出て、中央線の富士見駅の裏の富士見スキー場から、尖石遺跡を経て、 白樺湖の別荘地に行くのですが、尖石の暗黒神話関連の記述より、 富士見の先に江戸時代の廃村があり、その名が「稗之底」だった、 というのにしびれました。廃村後、住民が移り住んだ村の名前が、 「乙事(おっこと)村」というのもまたエラい話だなと。もののけ姫

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 以上

【後報】

『男たちの風景』でも妊婦の心境は描いてましたが、また別か。

(2020/2/29)