六月から、継続して読んでるマンガや、気に留めてる漫画家さんの新刊が多く出ていて、これも出てるのは知ってましたが、読むのが遅れました。
週刊少年サンデー2019年第51號~2020年第11號掲載。
●ILLUSTRATION/小山愛子(作者)
●DESIGN/徳重 甫+ベイブリッジ・スタジオ
連載担当/稲垣麻衣子/庄司昂平/田地野茜
単行本編集責任/久保田滋夫
単行本編集/庄司昂平/田地野茜/布瀬川昌範(アイプロダクション)
企画協力/三枝桃子
背表紙の、14の文字と作者名の間のぶ~け、なんでしょうか。カバー折の作者近況のとこにも同じ絵があります。夏越の祓いの茅の輪でしょうか。ぎっくり腰になったそうで、ご自愛ください。
これまで京都に取材に行ってなかったわけではないでしょうが、この巻、特に取材に行ったせいか、やけに鴨川の飛び石がクローズアップされています。カバーを外した表紙も飛び石。美人祈願の神社からあるっていちばん近い飛び石(バグパイプを吹くスカートの白人老人男性で知られていたあたり)ではないようで、その次の、なんか夜会とかやってそうな会館のわきの、川に降りる道を夜全速でチャリで降りると鎖がはってあるので、酔ってると激突する(だから自転車も飲酒運転はだめですよという。御所のわきの側溝に落ちる確率も高いし)ところの飛び石に見えます。ここを左京区のほうに行くと漢方薬局があった気瓦斯。府立医大の先のナントカ通りに行くと、麦飯つけてくれるラーメン屋とか、老舗の広い喫茶店がありましたが、まだあるのかもうないのか。
ここで出会った元高校球児これから高卒で京都で働く青年、というのがかなり不安を呼びます。まさかヒモにはならないでしょうが、カルーセル麻紀の自伝を読むと、十代で日本各地を転々とする理由の大半が、どこ行ってもヤクザやチンピラがヒモになろうとしてストーキングやらなにやらしてくるので、それで逃げるとあり、小学館の編集がそれを読んで感化されてないか心配です。小学館の常套手段、作中にパピコの現物と商品名出して、パピコいっぱい送ってもらって編集ご満悦だろうけど、この幼なじみの同級生はどう処理したものか。
京都は学都というくらい、学校がたくさんあって学生がハバを利かしてる街なので、桂とか深草とか巨椋とか田辺ならまだしも、洛中の在所で高卒で何して働くか、非常に気になります。
①祇園でホストとして働く。
②祇園でバーテン見習いとして働く。◎
④ワコールでブラジャー職人見習いとして働く。
⑥京セラでレンズ職人見習いとして働く。
⑦西陣で染物職人見習いとして働く。◯
⑧ラーメン屋で働く。
⑨島津製作所でちぇすととして働く。
⑩京都サンガに入団する。
⑪京都ハンナリーズに入団する。
⑫阪急ブレーブスに入団する。
⑭木屋町でオカマのたちんぼになる。
どうも、青森から高校球児がわざわざ京都に高卒で来て働く像がうまく結べません。東京なり神奈川に来て働くというと、工事現場の出稼ぎネットワークがなまなましく機能していますし、縁故で採用してくれる造園業などもあるでしょうから、少年まんがになりにくいかもしれませんが、かといって京都だとどうなんだろう。
お月見だんごは知りませんでした。作者も神奈川在住とのことで、食用菊を神奈川で見ないと書いてますが、少なくとも、なかやでは売ってます。二軒しかないスーパーですが、食用菊売ってます。「かっこい」を調べたら、津軽でなく南部の呼び方だそうで、稻生川という青森の川と鴨川を比較する箇所でも、その青森の川を知らないので検索したら、十和田から八戸の上の日本海に流れこむ川でした。どうりで。
しかし、ちっさい川です。鴨川とはくらべものにならない。一条戻り橋の堀川とならいい勝負ではないでしょうか。以上
【後報】
座間
(2020/8/3)