「イップ・マン 継承」"Ip Man 3" 《葉問3》(主演ドニー・イェン×監督ウィルソン・イップ "イップ・マン" シリーズ一挙上映!)劇場鑑賞

でっかい男はイップマン~、今日も元気にイップマン。


映画『イップ・マン 継承』本予告【4/22(土)全国順次ロードショー】

正式なシリーズ以外に、スピンオフ作品「マスターZ」と、香港によくある無関係作品「誕生」「最終章」があるので、それで、わざわざ主演と監督名を冠した長ったらしいシリーズ名にしてるみたいです。劇中扁額「正宗詠春」に倣って、「正宗イップマンシリーズ」とでも号したらどうでしょうか。中国に行ったことのない人は、「まさむね」としか読まないだろうから、ダメか。

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イップ・マン (曖昧さ回避) - Wikipedia

Ip Man 3 - Wikipedia

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/en/thumb/3/3a/IpMan3.jpg/220px-IpMan3.jpg以下後報

下高井戸でレイトな時間帯にイップマンをやるというので観に行きました。事前に映画レビューで予習してしまったので、「(出てくる子どもは次男で)長男は挿入文で、佛山に送ってどうのこうのとしか語られない」とか、「タイソンはやい」とか「タイソン演技うまい」とかの知識を頭に入れて鑑賞しました。マイク・タイソン赤井英和トミーズ雅とは、ちょっとレイヤーが違う人物というか、社会との折り合いのつけかたに苦労してそうと、この映画観て思いました。清原と言ってしまうと、また違うのでしょうが。

ほかにも映画に出ていたそうで、ハング・オーバーシリーズは、DVDで見ているはずなのですが、まったく記憶にありません。出てたんですね。イップ・マンでは、タイソンの目がこわいな~と思いました。そういう、素なのか役なのか分からない感じが他の映画でもあったとしたら、扱いづらそうと思いました。アクションシーンや格闘シーンで本気になられたらかなん、耳、みたいな。広東語と英語でセリフを喋っていました。

結局、この映画でも、ドニーはルールが設定されていたので、その範囲で勝ちをおさめた形でメンツを守ったけど、制限なしなら、タイソンの拳は確実にイップマンのチンをとらえていた、という戦いになってました。ハードパンチャーは拳にダメージが来るのに素手のタイソンの手ばっかりイップマンは狙ってきて、作戦えげつないと思いました。

そこでこの映画はいったん燃え尽きます。その後、同門対決とかやっても、映画以外のなにものか、ビーストったらほんとにビーストが出た後ですので、どうしても盛り上がらないだよ、と思ったら、奥さんとの思い出作りというか、湯を沸かすほどの熱い愛でも宮沢りえが末期がん患者演じてましたが、1950年代の子宮がんの奥さんとの最後の日々を感動的に描き出すので、強さだけのストーリーでインフレが頂点に達した後はこう作る、物語づくりのお手本みたいだと思いました。

ja.wikipedia.org

四作目の完結を先に見て、イップマン自身もがんで亡くなることを知ってますので、そこは複雑に感じながら見ました。

ここに京王下高井戸駅のポスターの写真が入ります。

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イップ・マン継承 アクション監督:ユエン・ウーピン 出演:マックス・チャン/リン・ホン/パトリック・タム/マイク・タイソン 
葉問3/2015年/香港・中国/1h45
1959年、好景気に沸く香港。裏社会を牛耳る外国人の不動産王フランクによる暴挙から町を守るため、イップ・マンが立ち上がる。しかし、それは彼の家族を命の危険にさらすことを意味していた。さらには、武術“詠春拳”の正統をめぐり、イップ・マンは死闘に挑むことになる。

 音楽の川井憲次という人は、四作目の時は、香港で活躍する映画関係の音楽人なのかな~とてきとうに考えてましたが、ふっと記憶を思い起こして、かつてベルマーレのハーフタイムに流れていた、アヴァロンという押井守映画の音楽、"Log In"を手掛けた人であると思い出しました。

川井憲次 - Wikipedia

アヴァロンが湘南のゲームで流れたのは、サスケというテレビ番組で同音楽を使ったことにインスピレーションを得たのかもしれないと、今回動画のコメント見ながら思いました。ぜんぶすぐまた消えそうなので貼りません。この映画の音楽は、造船所の乱闘シーンなど、音楽がぜんぶ終わったらすぐ次の音楽といった感じで、かなり切れ目なく音楽が入ります。

イップマンが奥さんに笑い話をする場面で手に持っている「大公報」という新聞は、確か中共よりのメディアだったはずで(逆だったらすいません。模造記憶)タイソン泰臣に忖度というより、上海との合作なので、そこに忖度だと思いました。ほんとにタイソンに忖度するんだったら、タイソンの腕の毛沢東の刺青出してもよかったと思います。映画としては破綻するかもしれませんが、顔の墨は消さずに出てるんだし、1950年代が舞台の映画だから、毛沢東出しても、よ… いや、百家争鳴の後の右派闘争の頃だから、香港だと左寄りの人の間でも、毛沢東評価下落してたかな。出さないが吉。

ドニー・イエンは、あの歯並びのよい白い歯、インプラントだと思いますが、違ってたらすみません。奥さんのほうが背が高いダンスの場面は、へえと思いました。取り壊しの時は香港でも"拆"と書くのかとか、四作目でブルース・リー役を演じた、少林サッカー時点では裏方だった青年が、この映画でももっと出るのかと思ったら、あんまし出なくて、そんなもんかと思いました。

いちばん大切なのは、そばにいる人だ、という字幕で、サンビンダヤンと言うのですが、知らぬ間に脳内でシェンビエンダレン〈身边的人〉と北京語に変換していて、ネイティヴはこういうことどんどん出来るんだろうなあと思いました。スウェーデン人がドイツ映画観る時、イタリア人がスペイン映画観る時、こういう感じなのかどうか。若くてたくさん勉強していて、そんで才能があれば、もっと分かるようになれたかもしれませんが、まあ仕方ないです。以上

(翌日)