勝目梓『火の花壇』北方謙三『暴』:『男たちのら・ら・ば・い』"Guys' Lu. lla. b. y. " (問題小説傑作選3⃣ハード・ノベル篇)Mondai shōsetsu kessakusen Vol.3 Hard Novel anthology(徳間文庫)Tokuma Bunko 所収

カバーフォト=島田達彦 カバーデザイン=熊沢正人 カバー印刷=真生印刷株式会社解説 結城信孝 

男たちのら・ら・ば・い (徳間書店): 1999|書誌詳細|国立国会図書館サーチ

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本書の著者紹介によると、勝目梓は「性と暴力を主題にしたバイオレンス・アクションと官能小説の第一人者」本作は1978年5月号発表。『赦されざる者の挽歌』(徳間文庫)収録。北方謙三中央大学法学部在学中から同人誌に作品を発表し、学生作家としてデビュー、当初は純文学志向だったとか。本作は1988年2月号掲載。著者初のシリーズ・キャラクター〈望月カメラマン・シリーズ〉二冊目『二月二日ホテル』(文春文庫)収録。

勝目梓 - Wikipedia

ウィキペディアの作品リストがどこまでもどこまでもスクロール出来るので、気が遠くなりそうになりました。真の多作とはこういうことか。この時代の売れっ子の人はみんなこうだったのかなあ。笹沢左保とこの人はエロという認識ですが、この作品はエロくないです。復讐に燃える男の人って、ステキ💛 シビれちゃう、みたいな。いや違うか。CR機登場前なのに自称パチンコ中毒の男が、ルパン三世でもないのに職業強盗の男から(ルパンは泥棒で強盗ではありませんが)闇サイトなどない時代なのにゴトに誘われセンチメンタルジャーニーという話です。

北方謙三 - Wikipedia

上のウィキペディアは、この人が人生相談で何回「ソープに行け」と言ったかの集計が諸氏食い違っており、整合性がとれていないという、日本数学界の名折れのような話が載っています。誰かキッチリ調べればいいのに。大宅壮一文庫ホットドッグプレスはないので、国会図書館に欠本があってアウトというオチなのか。この作品は、暴力温泉芸者ならぬ暴力カメラマンがヤクザと弟子入り志願青年と絡んでフェラーリ第三京浜時速230km出したよ、という話。ヤクザが、自分は自分の女に手を出した組長の息子をぶん殴ってシメたので、指を詰めようと思うが極道から足を洗うわけではないと語るくだりで、小指を切り落とすのはヤクザ同士の落とし前のつけかたなので、組長の息子であってもかたぎならそうしなくてもよいはずだとカメラマンが指摘していて、へーと思いました。

以上