『はしるはしる とっきゅうれっしゃ』"The Special Express Through the Autumn Landscape"(かがくのとも傑作集 わくわく にんげん)読了

Text & Illustration Ⓒ Eiichi Yokomizo 1999, Professional advice by Tetsuya Mayanagi 1999.

26 x 23 cm 28p NDC 546 

www.fukuinkan.co.jp

まちだことばらんどの展示会を見て、そこの絵本をとりあえず読もうとしてます。なので、一週間くらい絵本の読書感想で手が抜けるのではないかと。

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2002年初版なので、20年近くこどもらーと戦ってれば、こうもなろうという図書館本。

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絵を見ていて、なんとなく、これは中央線の風景だな、と思ってました。猿渡とかあのへんの、線路があって川があって道路があって周囲が山で、駅の周りに集落があって。そうしたらそれがあたりで、あずさのイメージだそうです。そうすると、最後のあたり、諏訪盆地へ夜降りてゆく絵が、単線でなく複線に見えるので、そうだったっけ?とあたまがハテナマークになりました。

ドローンのない時代なので、撮り鉄に聞いたのか、あちこちの撮影スポットから撮った写真をもとに描いてる感じです。一貫して構図は、北から南を望む絵。車両は左の東から右の西へと走ってゆく。そうすると午後など、読者に面した構造物やヴィーコーが陰になるはずですが、そうは描かれてません。お日様が高いうちに撮った写真だからか、影は下に描かれてるくらいで、英題の秋の景色という割には、影は伸びません。でも田んぼは稲刈りが終わってるし、針葉樹が色づいてます(色づくものなのか)あと、ブドウ畑も色づいてますが、これは枯れ葉でしょう。稲刈りの後に葡萄が収穫されるというイメージが、私にはありません。

多摩川だか野川だかを渡る場面で、こういう橋はトラス橋というのだという説明があり、("´_ゝ`)フーンと思いました。

日本橋梁建設協会 日本橋梁建設協会 技術資料

左から右へ列車が走ってゆく様式を崩してませんので、出発する新宿は、アルタ側から見た図です。2002年にはもう映画の看板はなくなっていたのか。でも電話ボックスはあります。しょん横の屋根も写ってますが、あまりごちゃごちゃ描きこんでないので、ちょっとそれっぽくは見えません。気になる人は、「さらば愛しきルパン」が小滝橋通りからの絵を入れてますので、見比べてみると時代の変遷が少し分かるかも。以上