当初の出版日から一ヶ月遅れで出ました。帯つきの表紙画像のようですが、帯はありません。表紙の一部です。デザイン 清水肇[prigraphics]
一こままんがの寄稿でないので、カートゥーンじゃないと思うのですが、それくらいのイキオイ、力技で作ったのだろうという。カートゥーンのような寄稿のひともいますので、その人が長いものを描こうとして白いワニが以下略とか、『SEX』の人で、稗田Tシャツ描いてた人も参加じゃいかったっけ、とか、少し刊行が伸びた理由とジョイントして考えようとして、そのままにしてます。それぞれの体調などもあったでしょうし。
平均年齢高いな、計算してみようかなと思うと、各人プロフィールにそれぞれ生年があるので、計算しやすいようになってますが、ふたりほど記載されない方もおられますので、正確な平均年齢は分からずともよいだろうという、作家の方向性、ベクトルにあわせた基礎知識になっています。逝去された吾妻ひでおの色紙が、ご遺族の了解を得て収録されているのを、最初にぺらぺらめくった時にまず見つけました。
巻末のご本人の描き下ろしまんがが圧巻なので、これを前にすると、なかなか描けないだろうなという。イラストで失敗したとのことですが、分かりません。既に修正済かもしれない。でも、考えたら、高橋留美子の世代で、もうコミケというか、印刷された同人を体験してるわけなので、この手のものはお手のものかもしれません。いきなり商業誌デビューしたひともその後の経験で、なんとかなるだろう、いやどうかという。エッセイまんがにした人、好きな場面を自分で描いてみた人、パロディまんがを描くひと。
近藤ようこが完全に自分の世界にとりこんだオマージュのまんがを描いていて、これもまた力技と思いました。そして、萩尾望都の悟空が、ほんもの以上に悟空でした。悟空がユニコーン狩りする漫画。*1自身のポーの一族をああいうふうに出すのも、謙遜というか、すごいことです。デビュー50年、ほんとにショタコンのひとをくるわせ続けた作家だったのだなと思いました。
今週のお題「爆発」
星野之宣のまんがは、80年代の双葉社ムックからえんえん続いている交換まんがなのですが、初期のものを見たことのない読者のほうが多かろうと思うので(私も、星野側に諸星大二郎が寄稿したものは見てないのがあると思います)「説明を拒む闇」の語源を知る意味などから、一冊にまとめてみてはと思いますが、そこまでいたれりつくせりしなくても、なのかもしれません。以上
【後報】
(2021/9/24)