『満州アヘンスクワッド (6) 』"MANSHU AHENSQUAD" STORY : TSUKASA MONMA COMIC : SHIKAKO (ヤンマガKC)

紀伊国屋のポイントを上乗せしようと思って買いました。 COVER DESIGN YUSUKE KURACHI (ASTRORB) 初出「コミックDAYS」2021年3月~6月

表紙は青幇の殺し屋のはずですが、あんまり出ません。なぜ表紙に採用したんだろう。

f:id:stantsiya_iriya:20220104152419j:plain

この戦争を制するのは誰だ。 激化する青幇チンバンとロシアンマフィアの抗争に麗華リーホワたちは終止符を打てるか!? 重版連発の阿片密売クライムサスペンス!

正直、そんな白系ロシア人勢力が強かったとも思われないので、もうこの辺は砂上の楼閣というか、中国人ロシア人ホントに好きなんだなと。日本人もかもしれませんが。

f:id:stantsiya_iriya:20220104152424j:plain

攫われた想い人を救い出せ! 頼む…もう一度力を貸してくれ…!! ナターシャを助けるために事務所に殴り込みたいんだ!! 私には… 信じてる人がいるから……!! 「逃がし屋」キリルの切願に勇たちは決起する! 青幇チンバンとロシアンマフィアの思惑を砕き よし……無事にアジトも見つかったし ザッ 作戦を始めよう……!! 哈爾濱ハルピンを人々の手に取り戻せるか‥‥!? 哈爾濱ハルピン駅を張れ 奴らはきっと網にかかるはずだ……!!

潰れてて老眼では読めないのですが、たぶん青幇は「チンン」と半濁音、哈爾濱は「ハルン」と濁音でルビを振っているはずで、私はこの日記では逆にルビ振ってます。私にはチンンとしか聞こえないし、ハルンと濁音で言ってしまうと、タダの漢字音で、そのもとになったロシア語のはっちょんが消えてしまう。私の好きにさしてもらっただ很。不得了。役割語。麗華もマンガではリーファで、私はファーウェイもホワウェイに直してるので、ここでも同じことをしています。馮英九もインジウとすべきですが、この、前台湾総統国府)と同名の人はけっこうどうでもいいので、インチューのままスルーです。

f:id:stantsiya_iriya:20220104152429j:plain

「今夜‥‥  決まることになる  誰が哈爾濱ハルピンを  支配するのかがな」 哈爾濱ハルピンでの販路拡大を狙う勇たちを巻き込み、 青幇チンバンとロシアンマフィアの抗争はさらに激化! ナターシャを青幇から救出したかに見えた麗華リーホワとキリルだったが、 不運にもロシアンマフィアの縄張りに足を踏み入れてしまい、 ナターシャは麗華とともに再度囚われの身に。 そして、哈爾濱を統べる者たち、 “悪魔”馮英九フォンインチューと“皇帝”による 大観園を巡る取引の中で、麗華が馮に撃たれてしまい‥‥!? 勇たちは麗華を、ナターシャを、 そして支配者たちに虐げられる哈爾濱の人々を救えるのか!?

写していて、この漫画は三点リーダー「…」を使わず、二点リーダー「‥」を使っていることに気づきました。もうみんな目が悪いので、そのほうがいいのだろうか。

次は吉林が舞台で、満州八旗の旗人たちが主人公になるそうですが、私にはあんまり吉林満州人の古都という気がしません。承徳なら、もうじゅうぶんに満文老檔気分ブイブイなのですが、吉林、どうかなあ…‥

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/a2/Putuo_Zongcheng_Temple.jpg/440px-Putuo_Zongcheng_Temple.jpg

外八廟 - Wikipedia

吉林工業大学に留学してた東山彰良サンならその辺分かるかも。私としては、吉林というと、郊外の飛行場にミグ19が置いてあったこととか、朝鮮族しか思い出せないです。この医者も、最初そうかと思った。だから十字架のタトゥー入れてるのかと。

ここまで驚異のペースで単行本化されてきた本作ですが、この三ヶ月後にヤンマガに移籍したそうで、休載による連載ペースの鈍化と、読者層から来る、無駄な拷問シーンとエロシーン多用が懸念されます。たぶんウェブオンリーだと誰がキャプチャーとるか分からないから、現在進行形で連載されてる作品は、過激シーン自主規制で描いてるはず。そこがくだらない方向にリミットが外れ、エロとゴーモン以外で読者の興味を惹こうという努力が減ぜられるのではないかと。いや、でもヤンマガもウェブ版あるので、その考えは無理があるか。

満州アヘンスクワッド

あとはハロルド作石の『七人のシェイクスピア』連載再開に向けてアヘンスクワッドも努力してくれれば、いうことないです。ほんと、事情通を探して土下座して事情を訊きたい。以上