ビッグコミックオリジナル2022年1月5日発売号で、連載まんが『前科者』に出てくる本。ファミレスの女子読書会に登場し、珍しく登場人物が感想まで述べます。
みどり「いいよ、この本。友達になりたい彼女が話を聞く側だから。反対にあたしのほうが聞く側にまわってあげたい… そういう本。」
読んで、まんがの感想の言葉の意味が1㍉も分かりませんでした。まあ仕方ない。
初出 集英社ノンフィクション編集部公式サイト「よみタイ」2019年11月~2020年9月
単行本化にあたり加筆・修正 装丁・本文デザイン…tripletta 校正…鷗来堂
「おわりに」で作者は、原稿にたくさん朱を入れてくれた担当編集に謝辞を述べているのですが、校正が別会社(下請け?)であるなら、担当編集もそこの人なのかなあ、と。さらに言うと、携帯のメモを使って原稿を書いていたそうなので、それに赤ペンでたくさん修正入れるって、どうやるんだろうと思いました。
私はこの芸人さんを知りませんでしたが、アメブロもツイッターもユーチューブもインスタグラムもぜんぶやっていて、たいしたものだと思いました。本書には小学校の綽名しか載ってませんが、ウィキペディアには中学校のあだなも載っています。巨乳である旨も記載があり、エッセーにそれは書いてないかったなと思いました。
イラストを描いてるのが誰か記載がなく、たぶんご本人が書いてるんだろうと思いました。矢部太郎的なところも目指すべき選択肢の一つに入ってるんでしょうか。そういえば、「わたしもかわいく生まれたかったな」を男性が言うとどうなるのか考え、「わたしも男らしく生まれたかったな」とするとアウトだろう、同様に「わたしも女らしく生まれたかったな」も21世紀ではアウト、となると男性は「わたしもかっこよく生まれたかったな」だろうか、などなど考えていたので、矢部太郎ならどう表現するか、少し気になります。そもそも「わたしもかわいく生まれたかったな」を男性が使っていけない理由はいっこもない。わたしも銀の匙をくわえて生まれたかったな。
カバー折の著者近影撮影/斎藤晴香 ヘア&メイク/天野良美(MARVEE)
頁48、横浜の下末吉がどこか知らなかったので、検索しました。
たぶん現状私が行く要素はいっこもないです。鶴見が最寄り駅の陸の孤島だし、銭湯も用事もないし(スーパー銭湯はある)作者も実家は三浦半島に移って、もうゆかりはないようです。
右側の偶数ページの上と下が、アミカケイラストver.と、草のイラストver.と、ただの白紙ver.と、三種類あります。それぞれ題材に合わせて使い分けていて、小学生時代、中学生時代、それ以降で分けているとか、恋バナ、家族の話、いじめネタで分けているとか、等々、うまいこと分類統計してレポート出来ると、夏休みの自由研究の発表としてまことにすばらしいと思いますので、ぜひトライしてみてほしいです。私はやりません。
さいごのページに、ブッコフに売られないための策を弄してますので、うっかり口車に乗って自分の黒歴史を書かない方がいいです。そこだけ破り捨ててブッコフに売ろうとしても、買取不可な気瓦斯。ただ、そういうお祓いせんければならんような想い出ギッシリ、あるいは作者の小学校時代の休み時間のように、一面エンピツでベタ塗りなどのこの本がメルカリなどに出たら、怪奇酒の清野とおるが買ってくれるかもしれません。買ってくれない可能性の方が98.9989%くらい上回ってますが。
かわいい絵を描く方なので、ほんとうに矢部太郎路線を考えているのかも。ただ、あれはあれでストーリーテリングの力もまた必要と言う。鉄拳然り。
『前科者』もアマゾンも帯付きの表紙画像ですので(ヨドバシカメラはオビなし)帯のない表紙をあげておきます。
『前科者』が実在の書籍をマンガの中に出してることに気づいたのは、自称アナーキストが書いて岩波書店が出した伊藤野江の評伝『村に火をつけて白痴になれ』からでした。芸人路線もバービー、光浦靖子、そして本書と続いてる感じです。バービーの本はしおりのヒモが複数ついていて、本書の著者が水色か紺色で悩んだとしても、いろいろあるんじゃーい、と攻めの姿勢で突破することのじゅうようせいをしめしているかのようです。本書の前に新潮文庫の『吃音』が登場してますが、そっちはその本の作者の図書館蔵書をひととおり読んでこまそうと思っています。
頁51、「男性に引かれる所」を、最初「男性が惹かれる所」と誤読しまして、しばらく意味が分かりませんでした。次に「男性の惹かれる所」と読み、それでも意味が分からず、作者はほんとに同郷の神奈川県人なのかとあやしみすらしました。トホホ。
頁130、「白いサラッとしたパンツ」「コンサバ系」が分からなかったので検索しました。
タイトスカートを着てほしいと言われたのでないなら、まだよかったかなと。もっとダボッとしたパンツの白かと思ったら、意外と焼き肉とか麺類とか(パスタ含め)ためらいそうなパンツでした。シースーでも醤油こぼしそう。
下記は2018年の記事ですが、本書がある以上、永劫語り継がれるでしょう。作者のウィキペディアに何故か本書の記載がないのですが、事務所が更新してるとしたら、下記への忖度もかねて、あえて著書の記載をしてないのかも。
まったく余計なお世話ですが、48歳フリーターと付き合う女性の体験記はそこそこありますし、自宅でしか会わず、往復ぜんぶタクシーで、帰りのタクシー代出してくれる男というのはレアだと思うので、それも書いてくれたわけですが、「70歳無職」と付き合った40代女性の体験記というのは寡聞にして聞いた事がありませんし、非常に需要があると思いますので(加藤茶路線でないものが求められていると思います。紀州のドンファン路線は知りません)トライしたら世間は・・・いや、やらなくてもいいです。
江東区の芭蕉記念館のキャラクターのひとつは、カエルのかわずちゃんだそうで、ので館内にはカエルがそこここにありました。
以上