その辺にあった漫画。
Cover design takashi suenaga カバー外すと「アットゥシ」という樹皮衣の服を着たアシリパ。「ウイルクの衣服」と書いてあるので、ウイルクという北方民族がいるのかと思ったら、アシリパサンの父親でした。
ヤンジャン2022年8号、9号、11-13号、15号-18号、20号-22・23合併号まで「好評連載」されたものを収録。というふうに奥付には書いてあるのですが、巻末の、参考文献一覧と謝辞各位のうしろのボーナストラック4頁は最終回で読んだ覚えがないので、書下ろしなのか、それともどこかよそでちょろっと載せてた補遺を今回あわせて収録したのか。
帯
頁137のシルエットのアシリパサンがよかったです。絵的に。尾形にだいぶいろいろとられたので、ラスボスの鶴見中尉のインパクトがやや弱かったですが、それは鶴見つながりでちむどんどんに引き継がれたと理解しました。
カバー折文句
カント オロワ ヤク サク ノ アランケプ シネプ カ イサム
【天から役目なしに降ろされた物はひとつもない】
完結直前に、うすうす感じていた、アイヌ語を表記するときは、カナ文字を自在に小文字にするルールが正しいことを、町田の国際版画美術館で知ったことも、収穫です。日本語にも適用してしまえば、ハングルの音訳はスイスイ(のはず)
上の文句を写していて、途中まで読点だったのが、なんでいきなりナカグロになるんだと思ったら、句点で区切られてました。二つの文章だったんですね。
stantsiya-iriya.hatenablog.com
作者が上の小説を読んだとは思いませんが、このころのアクセス数を鑑み、プーチンもこれを読んでウクライナ侵攻を始めたのかなあと思ったらそんな自分はあやういと思うことにしています。シビリアンコントロール下の民主国家職業軍人と、独裁全体主義国家のトップとでは、おのずと裁量もことなるということで。
巻末4頁のボーナストラックがなければ、全体の構成のなかで、ホラーの占める割合や、それが作者のどこまで本質なのかが、次の社会人?バスケまんがで試されたり試されなかったり、と書くだけだったと思います。
読めてよかったですが、スカイツリーだかどっかの物販も行かなかったし、読まないで、シライシ国王のビルマ文字の余韻に浸るだけでもよかったです。以上