偕成社の吊革広告のこの絵本を読んだことがなかったので借りました。
「いくらお金を盗んでも、使う時に出処を詮索されて、バレるよね。お城なんて大きな買いものするんだから、税務署が目をつけないわけないじゃん。バレたら資産没収で牢屋に入れられるんでしょ、そうなったらその後子どもたちはどうなるんだろう。どっちにしてもこれはだからお話じゃん、ほんとうに起こることじゃないよ」
と言うような頭でっかちの理屈っぽいクソガキは嫌われるよ、と言うと、
「だってほんとうのことじゃん、なんでほんとうのこと言っちゃいけないの? そのほうがおかしいじゃん」
と言い返されるので、「そういうおはなしなんだからいいの! 夢が壊れるでしょ」と言いながらあたまをハリセンでスパーン!とはたいて、「なんでぶつの、ぶったらいけないんだよ」とわめきながら逃げ回る幼き日の自分を折檻してしまう夢を、見ませんでした。みんなも思いやりのあるこども時代を送れますように。
1980年くらいの版の在庫があるように、図書館蔵書検索では出たのですが、古いものの現物がこれで、たぶん絵本を汚した子の保護者の方かなんかが、新品買って返したりして、図書館蔵書ナンバーだと古いのに、現物は新しいというような現象が勃発しているのかもしれないと思いました。
今江祥智(いまえ しょうち)だと思ってました。
フランス出身ですが、アルデンヌ地方なので、ドイツ語だということです。作品名にドイツ語名"Die drei Räuber"が付いてくるのも、そういうことだからか。以上