『もう1杯!!―『酒つま』編集長大竹聡のチャランポラン酒場歩き』読了

もう1杯!!―『酒つま』編集長大竹聡のチャランポラン酒場歩き

もう1杯!!―『酒つま』編集長大竹聡のチャランポラン酒場歩き

先日読了した島田雅彦『酒道入門』によると、
酒道入門 (角川oneテーマ21)

酒道入門 (角川oneテーマ21)

読書:http://d.hatena.ne.jp/stantsiya_iriya/20130605/1370399755

頁10
何となくほっつき歩くことをペルシャ語では「チャランポラン」という。

だそうですが、「チャランポラン ペルシャ語」で検索すると、
意味は日本語と同じ*1、という結果ばかりがヒットするんで、
これはどうしたことか、といきなりニヤニヤしてしまいました。

http://upload.wikimedia.org/wikipedia/fa/thumb/4/41/Charand_va_parand_Dehkhoda.pdf/page1-463px-Charand_va_parand_Dehkhoda.pdf.jpg
چرند و پرند
http://fa.wikipedia.org/wiki/%DA%86%D8%B1%D9%86%D8%AF_%D9%88_%D9%BE%D8%B1%D9%86%D8%AF

それはそれとして、
上は前世紀初頭のイランの時事評論『ちゃらんぽらん』の表紙らしいですが、
大竹聡さんは、画像検索するとちゃんとがっしりしていて、
ご本人の本の、酒が弱いとか一人称アタシとかの印象とは、全然違うなあと思います。
http://www.aoyamabc.jp/wp-content/uploads/2013/01/ohtake.jpg
http://www.aoyamabc.jp/culture/newmag2/
本人動画ありの讀賣Web記事:http://www.yomiuri.co.jp/otona/people/sakaba/20130301-OYT8T01117.htm

この本を読んで味わえるのは、ヴァーチャルな酔いの感覚です。
心地よい酩酊感、というものを二度とリアルでは体験出来ない人間が、
読んで楽しめるファンタジーですかね。
で、あーこういう気持ちあるある、と共感したとしたら、それは錯覚。
同じ酔い方が出来ないから、二度とリアルで体験出来なくなってるわけだから、
ファンタジーでなぐさめるしかないわけで、せんないことですなあ。
譫妄とか不眠とか暴力飲酒とか脂汗タラタラでひたすら何かを忘れ逃れるために飲む酒では、
この本のような心地よい気分を味わうことは絶対に出来ないでしょう。
あきらめろ、はい、あきらめるというか、分かりました、みたいな。
ひょっとしたら、過去にいい酒を飲めたこともある、というのも模造記憶かも。
外飲みだけでおかしくなるって、あるかな?
悲惨な外飲み、引きこもりの家飲みばかりだったのに、こういう本を読んで、
自分にも同種の経験がある、または自分にも出来る、と思ったら、
ひとつ、深呼吸。鏡を見て顔洗うべき。

でもね、徐々に浮揚していく感覚を捉えて文章化するのがうまいですね、とても。
で、著者の本は、まだ未読の本が何冊もありますけど、
それを読んでいくうちに、まだ語られていない家族の話、
奥さんとのストーリーなどがどこかであるといいなあ、と思っています。
『酒呑まれ』によると、高校も大学もよくさぼってたみたいに書いてあるけど、
ほとんど大学卒業と同時に結婚みたいなので、
ロマンスに関してはやることやってるからニートとは違う、と思いましたし、
その後かなり転職人生を送られるわけですが、その中でお子さんが何人か生まれるし、
酒飲みは、そういうところで結構潰れると思っていたので、
著者がそこでうつとかにもならずに家族も守り抜いてメシを食って生き抜いてきた、
そのあたりのストーリーを、他人に話すもんでもないなら書かれないでしょうけど、
多少はパブリックに出してるなら、読んでみたいと思っています。

*1:日本語のちゃらんぽらんの意味は:http://gogen-allguide.com/ti/tyaranporan.html

これは難しい

「私は〇〇王!」バイク王×はてなブログお題キャンペーン
これは難しいですね。どんな王様が出てくるか、他の人のを見てるんですが、
今のところニート王もギャンブル王も風俗王も福祉王も出てこない。
やはり日本人は謙譲の美徳を重んじる民族なのでしょうか。違う。

百年目の帰郷―王貞治と父・仕福 (小学館文庫)

百年目の帰郷―王貞治と父・仕福 (小学館文庫)

http://ec2.images-amazon.com/images/I/61IgCn8pUiL._AA300_.jpg
http://eiga.com/movie/40023/
禹王とか湯王とかキングダムオブミドルとか、そういうのを書く人もいるかもしれないな。
そういえば、諸星大二郎のマンガに『王の死』というのがありました。
少し自分がなんの王なのか落ち着いて考えてみたい。
エセ関西弁王というのも考えてみたが、VITAがまだまだ頑張ってるし。