『京都御所西 一松町物語』読了

京都御所西 一松町物語

京都御所西 一松町物語

著者で、買いました。
モンゴル帝国史といえばこの人で、この人は京大の先生。
だから京都本を書いてもいいと思いましたが、
手にとって読み始めると、静岡出身とあり、
えっこれきびしいんちゃうの、と。
京都本がいくらでもあるなかで、御所西を書いた本は珍しいけれど、
京都人以外が挑んで、何を書くか。

結論から言うと、やっぱり世界史関連の蘊蓄がグンバツに面白かったです。
大航海時代」が日本教育界限定の用語であることとか、
ペリーの蒸気船は世界初の蒸気エンジン搭載自走式外洋航海船でもあったこととか。
日本史では、義満の御所と足利市鑁阿寺の比較が面白かった。
足利市も、小京都を名乗ってますね。
京都学としては、京都の升目を「グリッド」と表現しているところ、「ずし」。

先生によっては、私生活を絡めて京都エッセイを書かれますが、
そういう描写はありませんでした。あってもよかったかもとは思います。
おしまい。

【後報】これが積ん読1冊目ですね。(2013/2/18)