「海角七号 君想う、国境の南」(原題:海角七號)(英名:Cape No.7)DVD鑑賞

海角七号/君想う、国境の南 [DVD]

海角七号/君想う、国境の南 [DVD]

海角七号/君想う、国境の南[Blu-ray]

海角七号/君想う、国境の南[Blu-ray]

いろいろあって家にいたので夜観たDVD。岩波ホールで、額面\1,410+税が、千円程度で売られていたので、こりゃ安いと買ったはずです。なんの時だったか必死に思い出して、「湾生回家」見た時だったかなーと。

2016-12-01
『湾生回家』(わんせいかいか)(英語タイトル:Wansei Back Home)劇場鑑賞
http://d.hatena.ne.jp/stantsiya_iriya/20161201/1480601608

DVDの本編画像はあれですが、この注釈画面は記録しておきたく。本編ではないです。

本作品には、中国語、台湾語、日本語が使用されております。台湾語に対する日本語字幕の文頭にのみナカグロの印を付けました。予めお含みおきください。

ナカグロとか、夫馬先生かと思ったw

ただ、台湾語となっていても、國語の単語混じりも多いので、すべて純粋な閩南語などと考えるのは机上の空論で時間の無駄です。ことばは生きもの。原住民はルカイ族とのことで、教会の隆盛はそれでFAで如何と思います。ルカイ語が出ても私には分かりません。客家がひとり出ます。ひとりなので客家語を話す場面はないと思うのですが、ひとりごとで話されても私には分かりません。私はむかし日本の客家料理店で、マーボードーフやチンジャオロースのどこが客家料理やねんみたいな天下の暴論吐いた曖昧な記憶が。客家語は、豬頭皮の我是神經病という歌で、ホーロー語と客家語(と國語?)で「我是神經病」と歌う歌詞を思いだします。日本語でも同じ台詞を吐くのですが、日本語というより志村けん語で、「わだしのあだまはコンクゥリですか」と言ってます。

予告画像は、本編視聴につながるか、公式でないかのどちらかしかなかったので、公式の事後動画を挙げておきます。
検索すると、台湾では大陸寄りのご時世へのアンチテーゼとしてヒットした、という説明がありました。正直私も、なぜそんなメガヒットになったのかラスト十分が来るまで分からなかったです。そこまでの作品かな?と。ラスト十分は確かに飛び道具でした。キリングフィールドで最後に「(置き去りにしてすいません)許してください」と泣き崩れる白人を思い出しましたが、我々ひとりひとりはどう考えるべきか。主人公の肩掛けカバンが、大陸グッズなのか、モスグリーンの人民解放軍仕様で“為人民服務”と書いてあるのを私も見逃しませんでした。あと病院で、挂号处,否、繁體字なので掛號處とあって、アレは最初に居酒屋のお通しみたいな料金をグアハオとして払って診察予約するんだっけか、その辺のシステムは大陸と変わらないんだなと思いました。中華世界の病院。旧英領の香港や旧ポルトガルの澳门はどうだったか。
アカのデエーは、モンガに散るのゲタだと、途中で気づきました。哈哈哈。

上記ははたちになったマイズというか麥子のニュース動画。
阿嘉って、悲情城市で、ジャッキー映画常連の香港の役者さんが演じる広東語話者で、便所で「ポッカー(仆街)」と挑発してすぐ刺殺される台湾ヤクザの人と同じ名前と思いました。違ったかな。字幕だと「郵便配達」なのですが、(彼は)"送信的""送信的"と云われる部分だけ聞き取れて、そんなバナナと思いました。トモゴの中国語が、「お前あの発音で分かるか?」みたくヒドいこと言われる場面があります。そりゃ、日本人女優が台本読んでるだけだからところどころおかしいのはしょうがない(私はもっとヒドい)と思います。設定の、台湾で四年生大学卒業して現地採用で働けるくらいの中国語の使い手である元留学生だったら、もっと全然発音もうまいだろうと。彼女の漢語は日本語のクセで、ちょくちょく主語を省略して喋ってしまい、主語のない中文は英語同様命令形ですが、前後の文脈から、そうは言ってないだろうと周囲から生暖かく見守られているあの感じと推測します。友子の酒の飲み方が、また日華相互誤解の典型みたいな飲み方で、日本人は無礼講にとっとと突入するため、忘我の域に入るためグイグイ呷りますが、中国の飲み方は、いくら飲んでも乱れない、乱れないっぷりを競うための飲酒なので、独りでも手酌でもなくカパカパ注ぎつがれてガンベイ(乾杯)ガンベイでシャキッと快活を装って飲んでます。酔ってないことをアピールするために歌ったり。(その場面はしかし、ありません。行き過ぎると外省人チックな習慣なのかも)

魏徳聖 Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AD%8F%E5%BE%B3%E8%81%96
この映画のエンドロール見てましたら、"牛奶"なる人物名が出てまして、なんだその外號くだらないと思ったのですが、Wikipediaにも出るくらい中心人物だったようで、そんなら私は木瓜だよまったくと思いました。
人名ですが、ホーロー語の文脈では、友子はトモコ、國語になるとヨウズと呼ばれていたように思います。アタリコースケ、中孝介も、國語会話でジョンシャオジエでした。この辺やっぱ漢字文化圏のルールというのはあるのかなと思います。むかし、芸能人はそのルールを超越するためにイングリッシュネームを使用するという飛び道具を使いましたし、そののちクリスチャンネームのない大陸芸能人を呼ぶ際、ピンインをバカみたいにカタカナにして誰にも理解出来なくなるチャン・ツィイーとかチャンウェンとかコンリーとかが始まり、いや、その前史として、八重洲ブックセンターで久しぶりにワイルド・スワンのユン・チアン*1の新刊、西太后に関する本見て、張戎、チャンがなぜチアン(「姜」なら分からないでもないですが「張」)、ロンがなぜユン(しかもアルファベットだと"Jung"、四川方言読みなんでしたっけ?)と、矢吹晋御大が血管ブチ切れ寸前状態でえんえん食ってかかってたことを思い出します。この映画の監督をウェイダーションと呼ぶことに私も異存ありませんが、だがしかしウェード式だと"Wei Te-Sheng"なので、ウェイテーシェンと読まれてしまうかなー、ウェイドゥーションと読むと大陸の密諜かと思われてよいかしれません。ちょっとした大陸訛り。三民主義万歳(/・ω・)/
人名を巡る考察終わり、映画感想もおわり!パイアイのつるティィのつる、ちょん!
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E8%A7%92%E4%B8%83%E5%8F%B7_%E5%90%9B%E6%83%B3%E3%81%86%E3%80%81%E5%9B%BD%E5%A2%83%E3%81%AE%E5%8D%97