『スマイリーと仲間たち』 (ハヤカワ文庫 NV (439))読了

1987年初版。原作は1980年。

・まず、解説の池澤夏樹はいらないと思いました。沖縄愛人。
ジョン・ル・カレを読んでみようシリーズ第二弾。
・今作はイギリスとフランスとドイツとスイスが出てきます。
 これですよ、欧州スパイものはヨーロッパでなくてダメ。
 ヴィエッ、ナーム、西に貢いで、サイッ、ゴーオォン、みたいなのは、いいです。遠慮します。
 マスターキートンだってほとんどイギリスとドイツが舞台でしょう?
 いかに資料とネタが豊富かってことじゃないですか、イギリスとドイツなら。

・この小説はチャプター22以降急速に面白くなります。
 イカレた女の子が出てきてから面白くなるってのは、
 やっぱり日本人は一億総ロリコンなんですかね。俺だけか。
 そういうサナトリウム摂食障害なのか薬物依存なのかみたいなのが登場する一方、
・冒頭の、七十年代フランスでバカンスと無縁の夏を送る東欧出身者たちから、
・末尾の、ベルリンで名を馳せ出したガストアルバイターたちが物語を彩ります。
 ガストでバイトしてるからガストアルバイターじゃないよ。
 バカンス楽しむ時間もない精神的貧困の日本人みたいな記事がバブル時代よくありましたが、
 フランスでは、バカンスを楽しむフランス人のかわりに外国人が働いてたんですね、ええ話や。
・あと、バルト三国出身でドイツ在住というと、バルト・ドイツ人かもしれないですよね。
 ロシアより文化的に優越していたので、
 バルチックカントリーともロシアとも同化されなかった人たち。

まあ、スパイの人たちはだんだんいなくなっていったわけですが、
まだまったくいなくなったわけではないのでしょう。
でもあんまり見たくないです。

『君曜日 ─鉄道少女漫画2─ 』(書籍扱い楽園コミックス)読了

君曜日―鉄道少女漫画 2

君曜日―鉄道少女漫画 2

前作は小田急線が舞台でしたので、非常に面白かったです。
本作は、二匹目のドジョウ的な宣伝ではありますが、
あまり鉄道どうこうという話ではないことは宣伝からも分かりますので、
納得ずくで買いました。
別に作者そんな鉄道好きじゃないこと分かってるし、読むほうも鉄道ふつうだし。

面白かったですよ。
寄居って八高線だけでなく、秩父困民党鉄道とかも走ってるんですね。小鹿野に行ってみたい。
大人になっても、制服着てもいいと思う。AVとかじゃなくてね。できればオーダーメイドで。
頁134の箸を持つ手、なんかなんだなあと思った。せっかくアスパラで笑いとったのに手が…

頁178

奥さんお大事にして下さい

このセリフは、言えたらいいな、のセリフなのか、
言ったった言ったった、のセリフなのか。

しかし今の中学生、月小遣いいくらなんだ。