- 作者: ジョン・ル・カレ,村上博基
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1987/04/15
- メディア: 文庫
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・まず、解説の池澤夏樹はいらないと思いました。沖縄愛人。
・ジョン・ル・カレを読んでみようシリーズ第二弾。
・今作はイギリスとフランスとドイツとスイスが出てきます。
これですよ、欧州スパイものはヨーロッパでなくてダメ。
ヴィエッ、ナーム、西に貢いで、サイッ、ゴーオォン、みたいなのは、いいです。遠慮します。
マスターキートンだってほとんどイギリスとドイツが舞台でしょう?
いかに資料とネタが豊富かってことじゃないですか、イギリスとドイツなら。
・この小説はチャプター22以降急速に面白くなります。
イカレた女の子が出てきてから面白くなるってのは、
やっぱり日本人は一億総ロリコンなんですかね。俺だけか。
そういうサナトリウムの摂食障害なのか薬物依存なのかみたいなのが登場する一方、
・冒頭の、七十年代フランスでバカンスと無縁の夏を送る東欧出身者たちから、
・末尾の、ベルリンで名を馳せ出したガストアルバイターたちが物語を彩ります。
ガストでバイトしてるからガストアルバイターじゃないよ。
バカンス楽しむ時間もない精神的貧困の日本人みたいな記事がバブル時代よくありましたが、
フランスでは、バカンスを楽しむフランス人のかわりに外国人が働いてたんですね、ええ話や。
・あと、バルト三国出身でドイツ在住というと、バルト・ドイツ人かもしれないですよね。
ロシアより文化的に優越していたので、
バルチックカントリーともロシアとも同化されなかった人たち。
まあ、スパイの人たちはだんだんいなくなっていったわけですが、
まだまったくいなくなったわけではないのでしょう。
でもあんまり見たくないです。