「中国に川はない〜さまようパンダ・南京時代もあった北京・傾城の美女たち」聴講

http://www.city.hachioji.tokyo.jp/event/koza/chuokominkan/041659.html

下記のような関連検索キーワードを見ると、
環境問題から政治とかヘイトみたいなんもあるんかな、
と思ってしまいますが、そうでなく、歴史に関する講義でした。

<中国に川はないに関連する検索キーワード>
中国 カラフルな川
中国 川の色
中国 カラフル 川
中国川汚染
中国川地図
中国川七色
中国川赤
中国川爆発
中国川サーフィン
中国川逆流

いかにも詞典(词典)を「ツテン」と呼んでそうな先生が登場。
事典は「コトテン」と読むのでしょう。
『明代中国の疑獄事件』や『モンゴルに拉致された中国皇帝』で知られる方です。
(というか私はその本しか知らなかったです。すみません)
中国では「川」という漢字は平原とか原という意味で使われているのであり
江河が中国では川に使われる漢字。で、南北で明確にそのふたつの漢字はすみわけがあり、
その境界は年間降水量九百ミリ、淮河のライン…
という感じで滔々と(湯々とではなく)トークに引き摺りこんでゆきます。

古代、「江」ゾーンが「河」ゾーンに比べて発展がはかばかしくなかったのは、
三星堆とか最近は見つかってますが、上流だし)
先生の仰った理由以外に、司馬遼太郎が書いた猖獗の地、などもあったと思いますが、
話が散漫になるから割愛したのだと思いました。
中国の環境史というと、上田信先生が思い浮かびますが、
今回のお題はトラでなくパンダ。トラでもよかったかも、とは思いました。
http://www.kinokuniya.co.jp/images/goods/ar2/web/imgdata2/46344/4634490501.jpg
http://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784634490505

海と帝国 (全集 中国の歴史)

海と帝国 (全集 中国の歴史)

中世以降の、江蘇熟すれば天下足る、への変化の理由として、
チャンパー米の導入を挙げておられました。そうなんだ。
質問で、洛陽の紙価の話が来たとき、
中国出版文化史―書物世界と知の風景

中国出版文化史―書物世界と知の風景

こうゆう本の話になるかと思ったら、なりませんでした。ちょっと残念。
以上 あとなんか思いついたら、後報で。

【後報】
基本的に中国国内の南北関係を中世までの歴史面から考察する講義ですが、
例の、「○は○州にあり」シリーズは、南方人だけの言い回しじゃないかな、
と思いました。
あと、「江」と「河」の境界線をチベットの、
例えばヤルツァンポーなどにまで伸ばす必要は全くないと思います。
(2014/2/25)
【後報】
揚子江と長江という名称のすみわけについての説明が、
なぜか聴衆をさらに混乱させていましたが、
信濃川の例を出すより、鶴見川*1や、
相模川(馬入川)の例を出した方が、
より分かりやすい気がしました。が、それは県央の私の考えであって、
三多摩の人間が同じ考えを持つかどうかは分かりません。
(2014/2/28)