- 作者: 佐野洋子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1996/02/01
- メディア: 文庫
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読書感想もラクなのでほっとします。
日本を代表する詩人のひとりであるはずの別れた夫と、
この本のイメージがとにかく結びつかず、考えないことにしました。
私が著者に関心を持ったのは、著者が北京生まれだからですが、
北京生まれは確かに北京生まれなのですが、
それがベルリンであってもダブリンリベリアであっても、
ぜんっぜん変わらない気がします。
頁222 内地に帰ったら白いごはんにシャケを食べたい
私はどうにかして又、コーリャンを手に入れて臭くてパサパサした赤いごはんを食べて心から安らぎたいと思っている。
食べ過ぎると下痢すると言いますが、旧満州の旅館で朝食べました。
朝飯つきの旅館なんて、中国じゃ東北と、かつての上海の浦江饭店だけですよ。
頁229 もうしばらく葬式はにゃあなあ
「洋子ずら、おめゃあ、子供から急にババアになっちまっただな」
抜け落ちた年月をこんなにうまく言われたことはない。言った人が誰だか思い出せず、もどかしく懐かしいのである。
作者とは違いますが、私もある時どっと老けたらしいです。以上