『低予算でもなぜ強い? 湘南ベルマーレと日本サッカーの現在地』 (光文社新書)読了

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http://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334038496
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メールがなければ、知るのが一ヶ月ほど遅れたと思います。
地元と、厚木の有隣堂にはその時なくなってたので、もう一軒歩いて買いました。

頁104 第三章 者貴裁(監督)
かつての僕のやり方は、考えさせていなかった。そうすると、試合に負けたあとの選手はこう思うものです。『今日は負けたけど、者さんは怒ってないからいいか』と。

まさに昨夜の甲府*1ですね。監督にカミナリを落されるからやるのでなく、
同頁選手が選手から怒られるようにチームをもっていかないといけない
アスリート人生は長くないから。その一瞬一瞬で悔いを残すべきではない。
全然関係ないけど、圏央道開通で甲府からBMWスタまで90分程度で来れる*2そうですが、
どのICで降りればいいのかな。寒川南?茅ヶ崎西?その後のアクセスと料金見合いで…
話を戻すと、人間って、デグレするいきものですよね。
出来てたこと、出来るようになったことが、気を抜くとメンタル的に後戻りする。

頁179 第四章 営業に関しての個所
 税制上の優遇があれば、企業もサッカークラブの支援に前向きになるかもしれない。スポーツに充てた余財が税金控除になれば、スポーツに、サッカーに、もう少しお金が動いていくのではないだろうか。

作者が、さらっと、スポーツライターとして、ずっと考えてきたことを、
混ぜて書いたな、という気がする部分です。
これだけプロスポーツが増えると、そうも思うんじゃいかな。
でも世の中は逆で、どんどんスポーツくじで金を得ようとする動きになるのか。
それはモラル的にどうかという気がします。
逆進税に似た、というと言いすぎですが、個人の一攫千金の夢を財源にするという…

頁229 終章 眞壁潔会長
でも、少子化に大きな理由があるのでしょうが、子ども同士が競争をする機会が減っている。そこに僕は、言いようのない閉塞感を覚えます。そういうものを打破する力が、スポーツにはある。スクールでサッカーをやったり、フットサルやビーチバレーのクリニックでコーチの教えを受けたりするなかで、やっぱりスポーツクラブがなければダメだよね、サッカーチームがあったほうがいいよね、という評価を勝ち取りたい。そうなれば、ベルマーレの価値が上がり、ホームタウンが住みやすくなり、ひいてはJリーグの価値も上がるでしょう」

子ども一人ひとりが個として閉じこもれる環境が整備された、
また他者の批評が高速でやりとりされログが残るようになり、それを非常に気にする、
要するにIT化も理由として大きいと思います。
昨夜の試合でも若手が、何を考えてるか語る事すらしなかった(プロなのに)のに、
試合という実戦経験を通じて、初めて何考えてるのか少し分かるようになったかも、
みたいな発言があり、この本に書いてあった気がするのですが、
何ページか見つけられなくなった個所に、若手は最初から自分をスポイルしていて、
しかもそれに干渉されたくないから、最初から話さない、的な箇所があり?、
大変だな、と思います。スポーツを通した人格形成や挨拶の出来る子、
などの表現は、部活の盛んな高校でもウェブでアピールしてたりしますので、
出来ないさせないそうならない育成環境の団体のほうがおかしくて、
猛省が必要だとは思いますが…言うは易く行うは難し。

読んでてオシリがかゆくなるような箇所もないではないですが、
まあ一般書にここまで書かれてしまったんだから、やってください、
そういう気持ちです。水谷という名前が出てきたのはよかった。
厳しい競争を勝ち抜いてきたアスリートなのだから、
社会においても努力で業務をバリバリこなせるようになるポテンシャルはある、
という年初の社長会長就任会見のロジックを、
ゆうぞうやさかもとのルポで補完する本だと思いました。
年齢や生年が書いてある人ない人のバラツキは、ご愛嬌かな。
最後、頁6ベルマーレが勝ったら乾杯の生ビールをサービス!」
そんな店あったかな。あるんでしょうが、知りまへんだ。
むかし何故か海老名にそういう店があった気がしますが、
今あのあたりどうなったか… べるなび。以上